2018年7月21日土曜日

小型工作機CNC2418 その59(夏のCNC放熱対策)

ちょっと固いもの(アクリルとか)を切削していると
ステッピングモータドライバA4988が触られないくらい熱くなります。
30分も切削しているとステッピングモーターもかなり熱くなります。
特にZ軸で、A4988、ステッピングモータとも熱くなるようです。
このマシン、夏場はエアコン入れないと暴走することもあるのです。

A4988は、最初の切削から気になって、小さなファンで扇いでいたのですが
12V品を5Vで回していたのと径が小さいので気休め程度だったのです。

24VのシロッコファンをMU氏に教えていただき、ポチっていたのが届きました。
ちょっと24Vかけて回してみると結構強力です。
吹き出しが小さいので集中的に風を送れます。シロッコファンですからね~
なぜ今までこれの利用に気づかなかったんだろう。
このお店で、US$ 1.08/個。

CNC2418のボード(Woodpecker)側にコネクタをつけるために
宝箱からオスのコネクタが付いた適当な基板を探してきて
(これはずっと前に分解した電子レンジの基板だったか?)
サンハヤト製の「はんだ シュッ太郎 30W」でコネクタを取り外します。
この赤・黒・白の3つです。
良さげなヒートシンクも取っておきます。
今回は使いません!ついでです。
CNC2418のボード「Woodpecker」の裏側にリード線をハンダ付けします。
反対側には予めヒシチューブ(熱収縮チューブ)を通しておきます。
明るくしないとよく見えない眼になってしまっているので
リチウムイオンバッテリーにLEDランプをつけての作業です。
コネクタ側もハンダ付けしてヒシチューブ被せて取り付け完了です。
赤は、24V/GND、黒は、スピンドルモーターコネクタ端子の両端から。
今まで、こんな小さな12V用ファンを5V駆動で冷やしていたのです。
付けたのは4月だったので、効果あるように錯覚してたのかも?
シロッコファンにビニールコーティングの針金をこの様に通して
針金の先を輪にして後入れナット、ワッシャー、ボルトを付けます。
これだと吹き出し位置や角度を柔軟に調整できます。
取り付け完了です。
下方アングルで。
下側の基板はこの時に製作したもの。
A4988のフィンも背の高いこれにするため到着待ちです。
10個でUS$2.35

真上から。
早速、動作確認しますが、
スピンドルPWMコネクタの両端から取った赤のコネクタに繋ぐと
Duty30%~70%まで回らず、80%~やっと回り始めるのです。
スピンドルを接続しなければ、低いDutyでも回るのです。
暑いので波形を見る気力がわかず、原因はわからずまま。そのうちに^^;
仕方ないので24vからダイレクトに取った黒のコネクタに繋いで常時動作にします。
かなりな強風でピンポイントで冷やしてくれるので安心できそうです。
まあ、アクリルは、Duty30~40%で切削するので
スピンドル回転と比例させると送風が弱くなり意味がなくなるので、
このままがいいでしょう!
もうひとつ熱くて気になっているのが、ステッピングモータです。
ステッピングモータの方は、このヒートテックシンクが届いております。
40 x 40 x 11mm、2個でUS$ 1.14
XY軸は、出っ張って引っ掛けるかもしれないので、背が低めの11mmです。

と、これ、Z軸は発熱が大きいようだし邪魔にならないので背の高いのを選択。
CPU用ですがサイズが丁度いいので、40 x 40 x 20mm、US$ 1.89/個
(2019.6.21 URL修正)

下の熱伝導性両面テープを貼ってステッピングモータに固定することにします。
熱伝導性両面テープ、張り終わりました。
右のは、取り付け具とフィンの角を取り去りました。
では、X軸のステッピングモータから
熱伝導性両面テープは、真っ黒です。
貼り付け完了!
続いてY軸Before
After!
最後は、Z軸
高さ20mmで、元はCPU用途なので、上にファンを付けることも可能です。
貼った後でブログの写真を見ていると
熱伝導性両面テープに「Double Coated Tissue Tape」の表示があるな~
「Tissue」!?の文字が気になります。
本当に熱伝導性なのだろうか?ちょっと不安になります。
AmazonやYahooにも「ヒートシンク用熱伝導性粘着テープ 」として出ていますが、
3Mのサイトで調べると「Good high temperature holding power」だけ
「高温での良好な保持力」ですが「熱伝導性が良い」とは一言も無いな~
まあ、様子見して、後日、買い直して貼り直しかな?
昔買ったのでもう店はありませんが、同じものがありました。
「Thermal Adhesive」とありますね~???(´-﹏-`;)

ステッピングモータの側面もかなり熱くなっていたので
そこにも放熱フィンを付けたい気がします。
ちょっと百均に出かけて探すことにします。
料理グッズコーナーに適当なアルミシートがあるはずです。

で、これ買ってきました!
「クックパネル」というもの、裏が黒なのでちょうど良さそうです。
中身を広げると結構大きい。32.5 x 84 cmですから。
まず、試しに、一区画カットしてエンボス加工を伸ばし平坦にします。
厚みの記載はないですが、測ると50μmでした。
ステッピングモータの横の溝幅に合わせて、15mm幅にカットします。
折り曲げには、この竹箸を使います。
約5mm角の断面で先の方まで同じ太さで丁度いいのです。
竹箸の片側を固定してアルミシートを挟んで
この様にして折り曲げていきます。
ステッピングモータの周囲長から計算すると
たぶん24山いるハズです。
1/3程できてきました。まあ予定通りかな?
できました!
が、シート長が不足で22山で終わりです。
ちょっと仮止めしてみます。
いい感じではありますが
こりゃーエンジンみたいだな~
方向性は悪くないと思うのですが
もう少し厚いアルミシートじゃないと効果なさそう。
ということでこれは却下(´-﹏-`;)
材料の探し直しです。
まあ、先のファンとヒートシンク対策で、今年の夏は乗り切れるでしょう!

小型工作機CNC2418 その58(カプラー交換の威力)

これが届きました!
YY氏に教えていただいた「カプラー」です。
ここの[5x8]ってのでUS$ 0.98 x 5個ポチっておりました。
Φ5 - Φ8、直径19mm、長さ25mmです。
ここには「Shaft Coupler」「Flexible Coupling」とあります。
「ドライブシャフトコネクタ」「シャフトカップリング」とか
色んな名称があるようです。

最初にWebで見た時、バネみたいだからねじり方向に誤差が出るのでは?
と思ったけど、径が大きいので捻れることなく、回転方向の力が伝達され
軸のたわみ方向には柔軟だということを現物見て初めて納得!
通常は、両側から強く掴むとこの様に隙間がなくなります。
が、5個中1個、隙間が縮まらないのがありました。
カッターを入れてみると、何と2本も切削屑がでてきました!
これは、2本目の切削屑を取り出している所。
穴径も1個だけ5.2mmってのがありました。まあ使えるレベルですが。
残りは、5.02とか4.98mmとかで、Φ8の方も同等で問題なしでした。
それでは、Z軸から交換にかかります。
うぉ~!カプラーの外径:19mm、軸が通る穴径20mm ギリギリです。
右がオリジナルのカプラー Non Flexlible Couplerというところでしょう。
送りネジに8mmの方を嵌め込んでイモネジを締めると
イモネジがわずかに飛び出して、穴に引っかかり入りません。
元のカプラーから短いイモネジを拝借して、
こんな感じで取り付きます。
Z軸はステッピングモータを下から留めるボルト、とても締め難いのです。
先端球形で斜めでも回せる長~い六角レンチがないと作業が大変です。
やっと取り付けて、コネクタを接続しようと思ったら
ステッピングモータが逆だ~~っ! はあ~(-_-;)
下からのボルト締めにすっかり気を取られていました。
ステッピングモータを取り付け直して、Z軸、取り付け完了です。
ちょっと下アングルから 。
長さはオリジナルと同じです。
早速、電源入れて上下させてみて、擦れ音が無いので一安心。ギリギリ大丈夫です。
実は、交換前にこのようにして動画を撮っておりました。
マイクロスコープでステージ上の0.1mm目盛りのスケールを撮影しながら
Z軸を上から下へ連続降下しています。
マイクロスコープは、X軸ブロックの方なので移動しません。
カプラー交換前のマイクロスコープの動画。
画面の左下角部分で目盛り線が、円を描くようにウネっているのが分ります。
太い方の線幅位ありそうで、0.03~0.05mmあるかもしれない感じです。
マイクロスコープは、動いているスピンドルブロックではなく外側についていて、
スピンドルブロックは、両側にレールシャフトがあるし、どうしてウネルのだろうか?
ひょっとしてXZモジュールの剛性の問題なのだろうか?
元のカプラーは、Non Flexibleで、構造上イモネジで固定すると、
送りネジとステッピングモータ軸の中心がズレるので
その中心のズレ分、モジュールが回転によりタワミを繰り返しているのだろうか?
同じ方法で撮影した交換後の動画です。
左下角の目盛りがほとんど動いていないのがわかります。
妙な振動みたいなのはありますが、ゆっくり動かすと無くなるので
ステッピングモータの振動をマイクロスコープが拾っているのだと思われます。
ということで、かなりな効果があることがわかりました!
十分な効果が認めれれたので、XY軸のも交換していきます。
XY軸のも何とかBefore~Afterの違いを記録したいな~
どうやって確認しようか?
ダイヤルゲージでできるかもと、下に滑りの良さそうなアクリル板を敷いて
この時作った右側のマイクロスコープ取付具にボルトで固定します。
どうやらできそうです。
横から
で、動画は、交換前後を一緒に見比べた方がいいので後ほど!
カプラー交換の記録から
X軸のステッピングモータにできるだけ深くカプラーを取り付けます。
ZX軸モジュールをできるだけ右側(ステッピングモータ側)に寄せてから
ステッピングモータを軽く留め、Φ8送りネジとカプラーをイモネジで固定して
ステッピングモータとシャーシーのボルトを本締めします。
では、X軸のカプラー交換前の動画です。
針がうねりながら振れているのが分ります。
1メモリ 0.01mmなので0.01~0.02mmという所でしょうか。
固定式Non Flexibleのカプラーなので、これはもう明らかに
送りネジとステッピングモータの中心のズレがそのままウネリになっています。
X軸のカプラー交換後の動画です。
うぉ~!いいですね~交換前とは全然違います。
微妙にあるような、ないようなですが
送りネジ1回転毎のウネリは無くなくなっている感じです!
1メモリ0.01mm内の1/5程度(0.002mm)あるかな程度。
明らかに改善しています!
Y軸も交換しました。
では、Y軸のカプラー交換前も動画で
こちらは、X軸やZ軸ほどウネリはないようです。
0.01mm目盛りの1/5もないようですが、回転に同期したウネリが確かにあります。
Y軸のカプラー交換後の動画。
針の振れが非常に安定しています。
(変なビビリ音は羽つきナットの音です)
これは、恐るべし威力です!
YYさん教えていただきありがとうございますm(_ _)m
早く変えればよかったのですが、今頃知ったマーティーなのであります^^;

緊急追伸:
その後、YY氏から情報提供がありました!
伸縮方向に弱いことがわかったということで、マーティーも確認しました。
動画で!
これは、まずいですね~かなり軽い力で2mm程も伸び縮みします。
0.0X mmのウネリどころの話では済みません。
ということで、急遽、元のカプラーに戻します。
最初に指で縮めているのだから、マーティーさん気づいて欲しいものです(´-﹏-`;)
恒久対策として
リジットタイプのちゃんとしたカプラーを探すことにします。
こんなのです。まだどこから購入するか決めていません。