2026年8月29日土曜日

ミニクレーンゲーム機の修理

修理依頼が来ました!
「ミニクレーンゲーム機」であります
甥の子が遊ぼうとしたら、左右方向に移動しなくなったとのこと

中身は、これ!
高さ30cmほどあります。
確認すると、左右移動がモーター音だけで、全く動きません。
確か、15年程前だったか、マーティーが通勤帰りのPC中古ショップで
1,500円程度で購入した記憶があります。
当時は、リンドールのチョコを入れてあげてて、甥が楽しんでましたが
今は、隠居の身、高価なリンドールなど入れる余裕はありません(^^ゞ

では、分解しますが
まずは、天板を取り外すので、逆さまにして~
4コーナーの赤丸部のビスを外します

正常の向きにして、天板を外しました!

拡大!
すでに蓋は、取り外しております。
ん~ん、なかなかの芸術的な組み込みでありますね~(・_・;)
中は、さらに複雑になってそうです(~_~)

キャリッジ・ブロックを外しました。

更に枠を取り外します

現在の全景
10本近い細いリード線が本体側から伸びているけど
本体からリード線を分離すると厄介なので
このまま作業を続けます。

さて、このギアボックス
前後、左右、上下の機構が詰まっているので
三段の重箱になっているのです。
まずは、一番上の箱を外すべく、赤丸部の4本のビスを外します。

最近は、修理が多いのですが、
先っぽは太く、軸径が細くて長~いドライバーを要求される箇所が多く
先端 H-1、軸径 4.6mmのは、なかなか便利です(^^)

三段重ねの第1段が開きました!

すんなり外れると思いきや
対角線上(緑枠部)にリード線を引き出してあるので、
これ以上は、1段目を移動できません(>_<)
故障しているのは、写真中央下の太い四角の軸で
ギアは、一番下の箱の中なので
2段目も外さないといけないのです。

仕方ないので、後で繋ぐのが簡単そうなリード線をニッパーでプチッ!

切るのは勇気がいるだけで簡単なのですが(^^ゞ
それにしても、組み立てがメチャクチャ大変そうです(゚Д゚;)
この手の玩具でモーター端子にセラミックコンデンサが付いているとは!
設計者の拘りも垣間見られますね~

この配線、右からの黄・灰、下からの赤・黒のリード線
明らかに、組み立てた最後に半田付けしているハズです。
緑枠部の基板にはパーツは乗ってなく
単なる端子盤としてだけの役割で、外せるようになっていますが
組み立て作業の人は、ご苦労されてそうですm(_ _)m

1段目を横にどけて
ギアが見えるようになりました!
赤い部分と下半分は、クレーンの上下用のギア
右の方に少し見えるモーターがその駆動用です。
上の方の横長い軸のギアは、前後移動用ので
この部分は、全て動作していた部分です。

しかし、何か怪しい感じがするので
しばし、眺めていると~
左端の小さい奴、ギアの隙間が銀色に光っているような!?

接近ショットで拡大して観ると
赤矢印の所が割れてますね~(>_<)
ギリギリで動作していたようです。
まずは、ここを修理しておかないと!

このギアが、合わないかな~
長いやつの方が強度を稼げるハズだと、AliExpressに注文してたギア
当時、発注したら、お届けは、2ヶ月後!と表示されていて(>_<)
下手したら、修理した頃には、赤ちゃんが育って使わなくなっているかも!
ということで、ジュラコンをCNCで加工してギアを自作したのでした(^^)
あの時の赤ちゃんは、もう2歳、家の中を走り回るほどに成長しています。
実は、今回の依頼人の甥の子は、その子の兄なのであります(^^)

横道にそれましたが
注文したたギア、さすがに届いています!
一見、合いそうな感じが~

並べてみると~
同じ歯数でドンピシャです(*^^)v

ギアボックスで並べてみます
「長は短を兼ねる」のことわざ通り(^^ゞ
長くなった分、強いでしょう!

では、交換作業にいきますが
この赤いギア部分には、クレーンの鎖が付いていて
これまた外すと、復元時の組み立てが大変そうなので
この状態で作業しなければなりません。

ギアは、指だけでスポッと抜けました(>_<)
軸にギザギザがあるので、ギリギリ滑らずに動作していたのでしょう!

もう一度、並べて比較
穴径は、左側は割れているのを加味しても
右側の方が微妙に小さいので寧ろ良さそうです!

普通なら万力を使うのですが、作業できないので
ウォーターポンププライヤーの口を最大に開いて~

ギアを手力で先端だけ少しだけ入れておいて
この様に挟んでジワジワと力を入れていきます

ギアの長さ分は、挿し込めました!
挿し込む時、硬過ぎずしっかり嵌った感触でした!(^^)!

まだ、軸と面一までしか入ってないので

このナットを~

挟んで~
更に挿し込みます

交換完了!
なかなかいい感じですが
ギアの左側にテーパーがなく、ケースの壁側と擦れて
回転時の抵抗になるといけないので

この薄い滑りワッシャーを使います。
左のが元の割れたギアですが
上面のギア部が削られているので、その代わりというわけです。

新調したギアの先端に入れます。

まあ、高速回転するわけじゃないので
なくても大丈夫でしょうが・・・

ひとまず、この段のギアボックスのメンテ完了!

次は、この下の段を開ける為には、ギアを全て外さないと
4本のビスが外せないのです(>_<)
元に戻す時に苦労しないで済むように
嵌ってた位置関係の状態で
紙の上にギアをテープで固定しております(^^ゞ

ここでも、あの細径・先太のドライバーが活躍します(^^)

4本のビスを外したけど、鎖が邪魔なので
一旦、1段目をギアを外したまま被せて~
2段目のギアがドバっと飛び出しかねないので
慎重にジワジワやります!
まあ、過去の経験からの学習であります(^^ゞ

無事開きました!
右下の2つのギアの軸受けが上側の蓋の裏側にあるし
クレーンの鎖が邪魔だし
ここも組み込みがなかなか大変そうです(>_<)

まずは、ギアを眺めます。
長い縦の軸棒から左半分が、動かない左右の駆動部分です。
あらら~左側のモーターのギアが!

拡大!
横のギアと噛み合っていません!
動かなかった原因は、ここですね~

モーターを外してみます

拡大!
ギアは、割れてない様子ですね~

指でつまんで、簡単に抜けるほどです(>_<)
割れる寸前で、ギアと軸が滑ってズレたのでしょう

右が今抜いたギア:8歯
左がさっき1段目で交換したギア:10歯
なので、交換できませんね~

再投ですが、2024年12月「ベビーベッドオルゴールメリーの修理」の時に
下の写真の様にジュラコンをCNCで加工して作れたのですが
これより小さいギアを作る為の先端が長い小径のエンドミルがないのです。
光造形(SLA/LCD)方式の3Dプリンタだったら簡単にできるのでしょうが
工房には、FDM(熱溶解積層)方式の3Dプリンタしかなく・・・(>_<)

仕方ないので
まずは、この小型のダイヤモンドヤスリで~

ツルツルだったモーターの軸に凸凹をつけます
今一だな~

ならば、この鋸刃用の目立てヤスリで!
やったけど、やっぱし今一(~_~)

ならば、
これでいきましょう!(^^)

こんな感じで軸を挟んで、グイっと!

数カ所やって
良さげなバリが付きました(^^)v

元のギアを装着!
ありゃ~っ!割れてしまった~(/ω\)
まあ、逆にバリが良く付いたという証拠であります(^^;

エンジニアリングプラスチックは、接着剤が効かないので
こうなったら荒業で!
相手ギアの当らない所を針金で締め付けます(^^ゞ

針金の先端をカットして~
モーターを装着!
良さげです(^^)
わりと締め付けたので、持ち応えてくれるでしょう!

次は、最後のモーター部
上の写真の右側です

ここは、前後移動のブロック
モーター先端のギアがさっきのと同じなのが気になります

ギアを外します

モーター先端の左上の軸受けが
綺麗な円筒じゃなくて擦り減っているようだが!?

感度を上げて写真撮ると~
どうやら故意に削られてますね~

理由はこのギアの為でした~(^^ゞ

このギアは、割れてないし
指の力では抜けないので、大丈夫でしょう!

これも針金を巻いておきたい所ですが
クリアランスがなさ過ぎて無理ですね~
このまま放置ということで(^^ゞ

元通りに組み立てる前に
このシリコングリスを塗布しておきます

こんなもんでいいでしょう!

1段目と2段目を合わせた状態で被せるのですが
黄と灰色のリード線を2段目の穴に通さないといけないし
しかも上の写真の左下のギアの軸受けが2段目にあるので
なかなか簡単には入りませんでした(@_@;)
やっぱこの工場の組み立てれる職人さんは凄い!

ここで、さっき修理した左右移動の駆動用の軸動作を確認します
動画で!

左右駆動部は、修理できたので
1段目のギア群も元に戻していきます

まずは、忘れないように
赤い奴の軸先に滑りワッシャーを装着!

ギアボックスに入れます

次のこの妙な扇型のリブ付きのギアが最大の難関であります(@_@;)

この様に取り付くのですが
緑の矢印部にリブがあって
このギアがそれ以上回転しないようになっているのです。

上下ノブで実際に動かしてみて
ギアがどっち方向に回るか調べます

写真の状態でモーターは、時計回り
なので、左下のギアは、赤矢印の方向に回ります。
現在、クレーンの鎖が最大に伸びて、これから巻き上げる状態なので
左下のギアは、最も矢印の反対方向に回れる位置
でなければなりません。

現在のクレーンの鎖が最大に伸びて、これから巻き上げる状態では
この位置で正しいハズです

そして、これ
最初に分解した時、ギアボックスからポロッと落ちて出て
形状からして、いかにもギアの滑り止めということは判るのですが
上のコの字型の所をどこに嵌めるのか、随分悩んだのありました(^^ゞ

この様に取り付きます。
もしかしたら、赤パーツに機構が仕込んであって
適当に嵌めてても動作せると正常位置になる設計なのかもですが・・・

残りのギアも装着完了!

ここもシリコングリスを塗布しておきます
緑丸部は、上蓋固定用のビス穴ですが

ここのビスだけ特別形状で、左下のなのです。
さっき付けた滑り止めパーツと、その左の縦軸の隙間が狭いので
苦肉の策で、このビスにしているのでしょうね~
色々と苦労が垣間見られます

最上段の蓋を被せますが
黄・灰リード線がビス用のボス穴で挟まないように注意せねばなりません(>_<)
下側のギアの軸もちゃんと入れないといけないし~
量産の組み立てには、かなりの熟練が必要そうなので
もしかしてこれは、プロトタイプなのか!?(・_・;)

やっと、無理がなく嵌ったようなので
間違えないように、最初にこのビスから付けます

そして、この状態にして
クレーンの上下がちゃんと動くか確認します

では、動画で!
動きは、バッチリですね~!(^^)!

作業のためにぶち切っていた
前後駆動用モーターの黄色と灰色のリード線を繋ぎます
左側の根元に入れてるのは

この熱収縮チューブ
小学生が観るので、細かい所まで記録しております(^^)

黄色と灰色のリード線の先端の被覆を剥いて~

半田付けセットを出してきて
温度ダイヤルを300℃にセットして~

半田付け終了!
昔は中学1年の技術の授業で半田付けがあったような
今もあるのかな~?

先に入れてた熱収集チューブを
左側からずらして半田付けした所に被せます

ここは、マーティーおじさんの自流ですが(^^ゞ
半田ごての根元を熱収縮チューブに軽く当ててなでると~

はい、熱収縮チューブが縮まって抜けなくなりました!

配線を整えて~

蓋を被せて~
もう一度開けなくて済むことを祈りながら(^^ゞ
ビスを締めます。

前後移動のリニアギアが付いた枠を嵌めます
軸が通る切り欠きが、微妙にセンターからズレているので
ギアボックスを取り付ける時、気を付けねばなりません!

軸と切り欠き位置が合ってるので
これでOK!

真上から

上の写真の左右に長い軸に
このギアが入ります

入れました!

その上から
枠蓋を被せます

では、本体の上に装着します
ん?右側は嵌めれたが、左側が嵌めれな~い(>_<)

一旦、枠蓋を外します。

ギアと突起の隙間(赤矢印部)を
本体側のレール部分に挿し込まないといけないので
枠蓋を付けたままだと、取り付けできなかったのです。

今度は、左側もちゃんと入りました!

右側もOK!

枠蓋を被せてビス留めしました!

では、最終の前後・左右・上下の動作確認を動画で!
十数年ぶりに動かしましたが、なかなかいいですね~!(^^)!

動作は、バッチシなので
残りの部分を元通りに組み立てていきます。
ギアボックス兼キャリッジの配線を整えて~

この配線固定パーツを

ここの穴に嵌め込みます

指で挟んでグッと押し込むだけです。

しっかり嵌ってます!

キャリッジ兼ギアボックスの組み立てが終了したので

最後の屋根を取り付けます

上から被せて~
ビス止めが裏側からなので

一旦、逆さにひっくり返して~

写真の一番下の両角部分と
上側の両角部分の合計4ヶ所

全修理が完了しました\(^o^)/

修理完了後、AliExpressで売ってそうだな~と検索すると~
え~~っ!こんなに高いのか!(゚Д゚;)
これでも安い方なのです(~_~)
修理した甲斐がありました(*^^)v
「ミニクレーンゲーム機 Candy Machine」
いや~、ギア物の修理は、修理そのものよりも
分解して組み立てる方が大変ですね~
油断してギアがバラバラになろうものなら
ほとんど知恵の輪どころか、それ以上の世界になるでしょう(@_@;)
無事に修理できてよかった!(^^)!

しかし、心配も残るので
8歯の小さいギアを注文しておくかな~(^^ゞ