2020年3月23日月曜日

3Dプリンタ その43(初TPU)

3Dプリンタ その42」のスロート・ラジエータの効果が
予想以上にいいようなので
TPUがやれそうな気がしてきました!
気候もまだ寒いので良さそうです。
3D HEROとばかり思い込んでたら、あっ!SUNLUでした。
茶箱ではなく、なかなかお洒落な化粧箱です^^;
実は、1年ほど前に買ってて、怖いので開封もせずに寝かしてたのです(-_-;)
寝かせすぎたかも?
裏面
側面に中身のラベル、よくみると TPU+、TPU Plusになってます。
箱に書いてある温度条件は、
PLA:190~220℃
TPU+:185~215℃
PLAより5℃低い感じかな。
ちなみに、愛用しているGeeetech PLA Whiteの箱には、
温度条件は書いてありませんが、200℃でプリントしてます。
なので、まずは、このPLA+も200℃でやってみることにします。
中にはQC PASSの紙が入ってて、一応、印があるけど、印刷ですね。
飾りです。
箱から出すと、思ってたよりかなり柔らかいです。
TPU:熱可塑性ポリウレタン樹脂ってことですが、
何というか、ウレタンバンパーより柔らかい、ゴムほどではない。
スロートにセットする時、スルッと入るだろうかと、不安でしたが、
意外とスムーズに挿入できました。
ノズル200℃で1mmずつ出してみると、ニョロニョロでてきました。
引っ張るととても伸びます。
その前に、テスト用にこれを作っております。
サポートがいらないように、50°の傾斜にして
中心軸でグルっと回転します。
底は塞いで、上だけ開けてるので、
まあ、蛇腹コップというわけです。
Cura Ver.3.5.1でスライスしますが、
[Generic]の所にTPUはありません。
一つ一つ見ていくと
[FABtotum]の[TPU]の中は[TPU]
[Velleman]の[TPU]の中は[Vertex Delta TPU]
[ZYYX]の[TPU]の中は[ProFlex]
よくわからんので
[FABtotum]の[TPU]の中は[TPU]を使うことにします。
プリントスピードを落として、20mm/min
普通は、リトラクトを無しにするみたいですが、
一応1mmにしておきます。
気休めかも?
ではスライスします。
 ノズル径:0.3mm、レイヤー:0.2mmです。
たかがテストに2時間はきついですね~
Φ40 x 高さ50mmです。
50%だと外郭厚みが1ラインになったので、70%でスライス!
Φ28 x 高さ50mmです。
外郭厚み2ラインなのでいいでしょう。
38分、テストには、この位が丁度いいです。
では、Repetier-Host Ver.1.6.0に読み込んで
プリント開始!
 ベッド:70℃。ノズル:200℃です。
ノズル径:0.3mm、Layer Height設定は、これです。
20mm/minは流石に遅いです
小さくしたので1stレイヤーよく見えません。
伸びが良くて、最初の手前のブリブリがSkirtまで切れずに伸びてます。
Skirtはなんとなくうまく行ってそう。
今日はまあまあ温かく室温18℃、エアコンなしです。
キャリッジ&エクストルーダーマウントを頑丈にしたのですが
フィラメントが柔らかいので絡まってつっぱったら確実に伸びそう
側を離れるわけにはいかなさそうです(T_T)
ん?小さな塊みたいなのが見える・・・しばらくして均されて消えました。
底部分が終わると外郭のウォールだけなので2ラインです。
スピードが早くなりましたが、フィラメントはなんとかついていってかな?
エクストルーダー入り口のフィラメントを軽く摘むと
滑っている感じはなく、吸い込まれていってるようです。
造形そのものは上手くいってるんじゃないかな~?
横からばかり眺めてたので気づかなくて
ふと前から見ると、ありゃ~ズレてる(T_T)
どうやらX軸が脱調したようです。
Travel Speed:80mm/minです。
3Dプリンタ その41」で新調したキャリッジが重いんですね~ 
取り敢えず、最後までやることにします。
その後は、脱調なく、無事に順調に進んでるようです。
それにしても黒は撮影しにくいです。
できました!
ストロボ無しでパシャ!
FR4ベッドの色はこれが見た感じに近いです。
ストロボONで
少し冷えた所(ベッドはまだ40℃程かな?)で押さえると
弾力はこんな感じです。
動画で!
なかなか面白い素材です。
ベッドへの乗りが良く、なかなか外れませんでした。
ツブツブが目立ちます。
温度が低いのかな~
裏側の1層目
本体のレイヤーがズレた所は、後ろ側に隠してま~す^^;
終わってからX軸だけゼロ位置に戻すと、数mmズレてました。
ステッピングモータのドライブ電流を増やすことにします。
ドライバは、付属してたA4988で、Rs:200mΩ品
一番左がX軸です。
3Dプリンタ その02」の組立時に調べてたステッピングモーターは、
X・Y・Z軸:42SHD0034-20B
このAliExpressのGeeetechのお店に載っています。
定格電流:1.0Aです。

一応、X軸用のA4988の端子で5Vを確認しておきます。
メイン電源ONです。
ちなみに、
メイン電源OFF、PCのUSBからだけの給電状態では、これです。
現状は、0.840Vです。
Imax = VREF ÷( 8 x Rs)
 = 0.84 ÷(8 x 0.2)= 0.525A

定格:1.0Aなので、50%に設定していました。
20%程UPしようかな!
VRが微妙なもので、0.991Vになりました。まあ、いいでしょう(-_-;)
Imax = VREF ÷( 8 x Rs)
 = 0.991 ÷(8 x 0.2)= 0.62A
A4988が熱くなるといけないので、取り敢えず、この辺で様子見です^^;
再度、蛇腹コップ
日が落ちてきたので、室温17℃
今一、最初のは、出が悪い感じもするし
表面にぶつぶつがあったので205℃にUP
今度は脱調なしで、上手くいってます!
できました!
おっ!心持ちツブツブが消えてきれいになった感じ
Skirtに塊がついています。
ストロボが反射してちと分かり難いので、
ライトで照らしてみました。
やっぱし黒の写真撮影は難しい~
後ろからライトで照らすと、なかなかいい感じです。
最初のが脱調で傾いたもの。
見え難いですが、今回の右側の方が、ブツブツが少ないです。 かな?
ひとまず、205℃に決定ってことに。
1stレイヤーも最初のよりキレイになりました。
ベッドの乗りはかなりいいというか、強力にくっついてます。
ベッド温度もっと低くてもいいのかも?
温かい内に外さないと冷えるとナイフ入れてもかなり厳しいです。
左側の右上部は、ナイフ入れる時に凹んだのです。
とても張り付きがいいので、そのままの状態で
水を入れてみました!
流石に漏れますね~^^;
ナイフで凹んだ所ではないのです。
垂らしてるのは、普通のお皿です。
中の糸引きは2箇所です。
蛇腹構造にしてるので、この様に潰すことができました。
レイヤー剥がれもなく、普通に押さえて潰すと自力で元に戻ります。
右の様に完全に折り畳むと、流石に自力では戻りません。
弾力はありますが、ゴムのように高摩擦ではないので
タイヤとか質感は出せるでしょうが、滑ります。
しばらく潰して遊んでると
レイヤー間が剥がれてきました。
セメダインのABS用接着剤を塗ってみることにします。
成分は、これです。
アクリサンデー(ジクロロメタン/二塩化メチレン)の方がいいのかも?
ここに耐薬品性資料(PDF)というものがありました。
TPUには、エステル系とエーテル系があるみたいです。
色んな所で行われたテストデータを集計されたもののようです。
その表では、
[X]:耐久性がなく全く使用できない
[-]:データなし
「耐久性がない」ってことは、溶けるから接着できると考えていいでしょう。
「データなし」ってのは、明らかに溶けるからかも?

アクリサンデーの二塩化メチレンは、
・二塩化メチレン:データなし

ABS用接着剤の成分は、次の3つが[X]判定なのでTPUは溶けます。
・アセトン
・メチルイソブチルケトン(MIBK)
・酢酸ブチル

この成分は、今一溶けないようです。
・シクロヘキサノン
 エステル系:○
 エーテル系:△

・ラッカーもX判定なので、ラッカー薄め液だけでも大丈夫かもです。

で、「セメダイン ABS用接着剤」を塗ったら
水を入れても漏れはなくなりました。
成分に塩化ビニル樹脂もあるので、流石に最初より弾力は硬めになります。
ついでなので
例の穴横スカスカになるやつ
 Curaで同じ条件でスライスします。
ノズル:0.3mm、レイヤー:0.2mm、Infill:20%
プリント予想時間:31分
BRIM含めた大きさはこれ、最後の26mmが高さです。
蛇腹コップのプリント時に、外郭がちと速い気がしてましたが、
設定を見直すとWall Speed 30mm/minになってました(-_-;)
Infill 20mm/minにしてるので、3箇所全部20mm/minにします。
Repetier-Host Ver.1.6.0に読み込んでプリント開始!
38分31秒の予定。
まあ順調のようです。
リトラクト1mmなので左側の長穴が細い糸引きで塞がってますが
角・・・方向転換する所が、膨れてるので、ストロボの反射で白く光ってます。
まるでエッジに強烈なシャープネスがかかった感じです。
波形でいう所のオーバーシュートみたいですが
爆発的感染のオーバーショートの形ではないです(-_-;)
どうも直線部分のフィラメントの出が十分ではない気もします。
まだスピードが速すぎるのかもです?
BRIM少なめが良かったかな~?
45℃辺りで、油絵用のパレットナイフを入れて外しますが
かなり強く張り付いてて簡単には外せません。
この小ささでもBRIMじゃなくてSKIRTで十分のようです。
ベッドによってはコーティングが剥がれるかも?
ベッド暖めない方が良かったかな~?
あれ?前と反対方向に回転させたの左右対称になっております^^;
右側は、この時、スロート・ラジエーター付けてプリントした
茶箱SUNLU PLA ORANGE
左は、今回の化粧箱SUNLU TPU+ BLACKです。
リトラクト 1mmにしたので、長穴の所に糸引きがありますが
それ以外はいい感じかな。
オリジナルのスロートでは、出せなかったのではないかと思います。
とても弾力があって面白い素材です。
 3.5mmの穴は、キレイです。
ひとまず、今回のプリント条件で良さそうです。
重ねて真上から見た所です。
PLAより縮むようで、左のPLAより微妙に幅狭になってます。
或いは、スピードが早くてフィラメントの出が少ないのか?
弾力性はこんな感じです。
動画で!
Layer:0.2mm、Infill:20%
SUNLUも化粧箱だとちゃんとしてるようで
マーティーの中ではSUNLU、名誉挽回であります。
でもTPUもPLAも、もう売ってないですね~

さ~て、TPUで何作ろうか^^;