2017年10月21日土曜日

パルスオキシメーター買ってみました

今回は、製作でも修理でもないのですが、お勉強の記録です。

親父が入院して退院したのでAliExpressでこんな電子機器を買いました。
パルスオキシメーター(血中酸素飽和度計)というのもです。
8時間の記録もできるものです。
国内で購入すると1万円前後します。

2020.4.24追記
上のはリンク切れです。同じ店のこれを追加で買ってます。
US$ 25.19(40% OFF)、ケース付きでした。

外包はいつもの黄色い封筒ですが、中は化粧箱に入っています。
中にはこれらが入っています。
取説は英語のみA4、1枚の裏表のみ。
300dpiなので拡大すれば読めます。
表面
裏面
性能の所、拡大です。
酸素飽和度の精度は、誤差2%です。
日本製のFingerタイプでも同じようです。
単4電池 2本を入れます。
ボタンは1つ。押すと起動します。
指を入れない時は、これがでて。
十数秒で電源が自動OFFになります。
赤色、赤外の2個のLEDが光っています。
デジカメで撮ったので白い点が赤外かな?
指を入れると測定が始まります。
6種類の表示モードがあります。ボタンを短く押して変えます。
波が指の動脈の脈動。左指に装着中。
パターン1
下の波で脈動がわかります。
パターン2
下の波で脈動を塗っただけ。
パターン3
右の水色バーが脈動します。
パターン4
右の水色バーが脈動します。
パターン5
上のオレンジバーが脈動します。
パターン6
上のオレンジバーが脈動します。
ボタン長押しするとメニューが出てきます。
基本操作は、短押し・長押しの組み合わせで操作はし易いです。
3画面あります。
Page 1/3: 記録モード
Page 2/3 : アラーム、画面輝度など
Page 3/3 : アラームの上下限設定
記録モードは、Page 1/3の[Store]で長押すると
この画面になり[OK]すると記録が始まります。
前回データは消えます。
[EXIT]で長押して測定画面に戻ります。
30分程、記録してから
[Store]を長押しして、on→offにすると
[Summary Graph]と[Statistics]に「OK」がでて
記録データが見れるようになります。
Summary Graph:10分/1PageでSPO2と心拍数のグラフが出ます。
Statistics:
 ODI4:Oxygen Desaturation Index 4%(4%酸素飽和度低下指数)
Time:測定時間
 SpO2のMax、MIn
 PR(心拍数)のMax、Min
ここで初めて気づいた”ODI4”ってなんだろう?
ODI4:ODI(4%):
Oxygen Desaturation Index 4%(4%酸素飽和度低下指数)のことで
動脈血の酸素飽和度が4%以上低下して、 2分以内に元の値に戻った時を
1回とカウントする。らしい。
取説には、
「"ODI4" (Oxygen desaturation Index of 4%) means Events of Desaturation which is not less than 4% per hour during the total recording time.」
とあります。
これで睡眠時無呼吸症候群を判定できるようです。
全日本トラック協会では、この様に判定しているようです。
上のマーティーのODI4:5.8 だとD判定 要精密検査ですが、
途中で外したり、緩めたり、息止めたりしたのでご安心を!
逆に、写真撮る時に息を止めた程度が、D判定という事なのだろうか?
ストロボなしで沢山撮ったので結構息止めてました。
出所:全日本トラック協会
また、睡眠情報ラボってとこに、これがありました。
ODI4でも同じように判定できると思われます。
出所:睡眠情報ラボ
ついでなのでお勉強モードです。
酸素飽和度の説明は、ここによると
酸素飽和度とは血液中ヘモグロビンの酸素結合度合いを示すもので、
酸化ヘモグロビン(HbO2):酸素と結合したヘモグロビン
還元ヘモグロビン(Hb)  :酸素と結合していないヘモグロビン

            (HbO2)濃度
 酸素飽和度 = ------------------------------ × 100(%)
         (HbO2)濃度+(Hb)濃度

ここの図を使わせていただきますと
血中酸素飽和度とはこうゆうことだそうです。
出所:ナースプレス
測定は、分光特性を利用しています。
ここにHbO2(酸化ヘモグロビン)とHb(還元ヘモグロビン)の
分光吸光特性がありました。
赤色光LEDと赤外光LEDを照射し、生体を透過した光をセンサーで受け、
その透過光の比率から酸素飽和度を求めているということなのです。
出所:在宅医療機器展示センター
ここにO2Hb(酸化ヘモグロビン)とHHb(還元ヘモグロビン)の
混合割合における吸収スペクトラムの変化というグラフもあります。
赤色LED:660nmと赤外LED:900nmの付近で差異を利用しています。
赤外は940nmや上の880nmや色々あるようです。
出所:東京デバイセズ

そのサイトには、酸素飽和度による透過光量の時系列変化というものも。
指先の毛細血管に心拍によって血液が送られてきた時は、
ヘモグロビンのほとんどはO2Hbになり、すぐに酸素が消費されHHbに変化します。
心拍によりこの変化を繰り返すので、指を透過したLED光の変化の様子です。
出所:東京デバイセズ
ここの図も分かり易いです。
出所:日本光電
ここに電気屋をくすぐる、回路的な説明がありました。
赤色光(波長 =600~700nm)と赤外光(波長=850~1000nm)を交互に照射し
体組織を透過した光をフォトダイオード センサで検出するとあります。
その信号をオペアンプで反転した波形だそうです。
出所:マイナビニュース 2015.2.6
その信号、赤色光と赤外光信号のパルス振幅(Vpp)を実効値(Vrms)に変換して
この式で比を求めるとのこと。
 Ratio=(RedACVrms/RedDC)/(IRACVrms/IRDC)
SpO2は、この比と経験式に基づくルックアップテーブルを使われるのですが
そのルックアップテーブルは、酸素濃度計の設計に応じて異なり、
主にSpO2レベルの異なる検体からの多くの計測値から導き出した校正曲線だそうな。
製品により赤色LEDと赤外LEDの波長が違うし、
このカーブが精度の要のようです。
出所:マイナビニュース 2015.2.6
また、回路図もあり、簡単な動作説明もあります。
PICが使われています、最近の製品もPICなのだろうか?

出所:マイナビニュース 2015.2.6
新日本無線には、反射式のセンサーがあります。
近赤外光LED(940nm)、赤色光LED(660nm)、フォトトランジスタで構成した
フォトリフレクタ、NJL5501Rというもの。
何とこれは、秋月電子通商にモジュールが売っています。
出所:JRC
勉強はまだ続きます。
このパルスオキシメーターには、PIという指標も見れるのでそれは何だろうと?

PI:PI (Perfusion Index) 灌流指標(”かんりゅう"と読む)
        拍動性信号(AC)
 PI = ----------------------- × 100(%)
       無拍動性信号(DC)
拍動性信号(AC):動脈を透過した信号
無拍動性信号(DC):静脈・他組織を透過した信号(吸光度は一定)
出所:マシモジャパン
誤差要因は、圧迫し過ぎ、周囲光や色(マニキュア等)の影響を受けると
正しい測定ができない場合があるそうです。
確かにマーティーも、特にPI(灌流指標)は、指の太さによって変わるので
太い指では、明らかに右側の様に静脈拍動が起きています。
マーティーが購入したものは、挟む力が強いのかもです。
指の大きい人は小指で測るのがいいようです。
出所:Medtronic
最後にSpO2と体の状態の関係を探してみました。
これは、喘息発作程度の判断基準ですが
今見ると「呼吸困難感」「生活の状態」「意識障害」は、
心不全になった親父の症状にわりと当てはまっています。
出所:医療辞典・症状検索JLogos
親父(88歳)は、既に退院して普通に生活していますが
1ヶ月程前、心不全で肺に水が溜まり入院しました。
入院の初診の時、パルスオキシメーターで血中酸素飽和度を測ると
91%だったのです。
「その時の病院のでき事などは、ボワーっとしてあまり覚えていない、
 横になると息が詰まる感じだった」
と言っています。上の表の大発作の前位の症状でした。
ちなみに、レントゲン写真(スマホ撮り)
右:入院の朝  左:退院1週間後
こんなのを勉強しまったので心電図計も欲しくなってしまった~
AliExpressでは、$90~100でありますね~
ちなみにこの辺り

尚、マーティーは、医療関係ではありませんので
間違いが多々あると思われますのでご注意くだされ。m(_ _)m

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