普通のPLAと少し様相が異なったので記録しておきます。
新しくできた「TINMORRY」というブランドです。
執筆時は、シルク・シルバー、シルク・ゴールド、シルク・カッパーがあって
機械系は、銅色とかカッコいいかな~と思ったので
Amazonのここでシルク・カッパーをポチりました。
PLAです。
届きました!
どうもトラウマで、まず外装箱で判断してしまいそうです(-_-;)
おっ!上開きのちゃんとした箱です!
しかも保管用のチャック付き袋まで入ってます。
フィラメントを取り出すと、何と!ラップが巻いてあります。
品質管理への意気込みが凄そうで、なかなかの好印象ですね~
まるで銅線を巻いた感じです。
そして、このキレイな巻きに感動!
こんなキレイな巻きは初めてです。
ちょっと錆の少ない新しめの十円玉(平成31年)と
銅の角棒の切れ端を乗せてみました。
かなり赤っぽい銅色のようです。
では、プリンタにセットして、ノズル 200℃で
ちょっと出してみると、
ん?出たかと思うと、縮こまって太くなります。
しかも、縮こまって固まったものは、ほぼ赤茶色です。
不思議なフィラメントです。
シルキーはどれもこんな感じなのだろうか?
一瞬、Retractされたかと思うように吸い込まれる感じですが、
縮こまるというか、表面張力が強くて塊になってるようです。
プリントできるんだろうか?やや不安なところであります。
でも皆さんできてるので、このままやってみます。
奇妙な動きを動画で!
では、まずは、これをプリントします!
「3Dプリンタ その39」で作ったIR Sensorマウントです。
使わないのですが、マーティーにはわかりやすいのです。
一応、STLファイルをここに入れてます^^;
マーティーのは、Geeetch i3 Pro Bですが
「3Dプリンタ その41」でキャリッジを総アルミに改造して
「3Dプリンタ その42」でスロート・ラジエータをつけて
こんな風になっております。
茶箱のSUNLUのオレンジ PLAで穴の横がスカスカになっていました。
Curaの設定は全く同じで
Geeetech WhiteとSUNLU Orangeでこんなに差がでていたのです。
長穴(3mm幅)があるレイヤーだけスカスカになっています。
リトラクトが発生するといけないようですが、
下側の穴部は、良さげにできるんです。
で、その改造前後(左⇒右)でこんなに効果が出たのでありました。
Geeetech WhiteとSUNLU Orangeでこんなに差がでていたのです。
長穴(3mm幅)があるレイヤーだけスカスカになっています。
リトラクトが発生するといけないようですが、
下側の穴部は、良さげにできるんです。
で、その改造前後(左⇒右)でこんなに効果が出たのでありました。
ということで、このシルキー・カッパーでも
まずは、同じものをプリントしたいわけであります^^;
プリント開始!
Curaでスライスすると最初の手前で出るニョキニョキが
すぐに縮こまって太く短く塊になってます。
大丈夫かな~
これも動画で!
ちょっと生物みたいにも^^;
まるでエナメル線みたいにも見えます。
最初の不安が一気に吹き飛びます^^;
「3Dプリンタ その35」で4mm厚のFR4ベッドに変えてるので、
ベッドはいつも高めに設定します。PLAでは、70℃設定にしています。
できました!
懸念してたスカスカも全くなく、いい出来です。
なかなかクールな色です!
ベッドへの吸着がよく、ベッドが常温近くになっても簡単に外れません。
油絵のナイフを差し込んでやっと外れる感じです。
普通のPLAより断然強く、TPU程ではないですが、似た感じの密着感です。
できたものは、普通のPLAの硬さです。
本物の銅製品と並べてみました。
赤っぽい銅な感じで、
十円玉の色とは異なりますが、銅たわしが最も近いです。
実は、CO2レーザーカッターの冷却水に銅板を入れてて、
1年以上経っても藻は全く発生せず、かなりの防腐効果があるので
防腐用に銅たわしを1週間ほど前に買ってたのです。
冷却水への銅板入れは、TMさんに教えていただいてましたm(_ _)m
Amazonのこの辺り
純銅製って書いてありますね~
造幣局のサイトによると
十円玉は、青銅の部類なんですね。
銅:95%、亜鉛:4~3%、錫:1~2%
製造ロットにより亜鉛と錫の含有量が変わるようです。
デジカメの色温度変えてみました。
マーティーのディスプレイでは、これが実物に使い感じです。
十円玉もやや青っぽい感じになりました。
銅線も純銅なので、近い色な感じです。
色を表現するのはとても難しいですね~
十円玉は、青銅の部類のようですが、
銅の合金にも色々あるんですね~
「金属の和名での一覧|昔の日本での金属の呼び名、俗称について」
に詳しく載っていて参考になります。
・赤銅:銅と金
・青銅:銅と錫
・白銅:銅とニッケル
・黄銅:銅と亜鉛
白でプリントした同じモデルに銅テープを貼って並べました。
たぶん銅テープは純銅だと思います。
さすがに赤っぽく見えるけど、反射の感じとか金属っぽくていいです。
フィラメントも概ね赤銅って感じですが、
光の反射具合で色合いが変わります。
一番上は、銅線に近い色になっています。
言わなければ、銅線に見えそうです。
次は、温度で色が変わるという噂を聞いたので
温度タワーのデータを準備します。
リールには、190~220℃と書いてあるけど、
Thingiversのこれは、240~180℃ なので
温度範囲を変更します。
STLファイルをFusion360に取り込んで1/10してから
[メッシュからBRep]で変換して、各段ごとに刻んで組み直します。
以前、別のフィラメントで190℃にしたらかなり出が悪かったので、
195℃までにして、220~195℃で作り、STL形式で吐き出します。
Cura Ver.3.5.1に読み込んで、スライスします。
各段の高さは7mm、最下部の台が1.5mmなので
Initial Layerのみ 0.3mm、後は、0.2mmにします。
全部 0.25mmにすればよかったかも?
一応、全設定を記録しておきます。
先のプリント品は、Initial Layer Heightだけ0.2mmで、他は同じです。
ノズル:0.3mmです。
<Quality>
<Shell>
<Infill> 20%
<Material>
温度タワーなので、ノズル温度は、後でGcodeを直接編集します。
FR4ベッドなので、高めの70℃で、Layer10辺りで手動で60℃にしてます。
Retraction:4mm
<Speed>
弱気の40mm/min
Travel Speedだけ強気?の80mm/minです(-_-;)
<Travel>
<Cooling>
高さ2mmで100%
<Support>
以降は[Build Plate Adhesion Type]以外イジってません(-_-;)
スライス!
約1時間です。
さて、温度タワーのノズル温度は、Gcodeを直接編集する必要があります。
変更箇所は、
・S200 ⇒ S220 (10、13、436行目)
・Z9.5の後に追加、M104 S215
・Z16.5の後に追加、M104 S210
・Z23.5の後に追加、M104 S205
・Z30.5の後に追加、M104 S200
・Z37.5の後に追加、M104 S195
やっと、プリントに行けます。
Repetier-Host Ver.1.6.0に読み込んで
プリント開始!
Initial Layer、これもキレイなエナメル線色でいい感じです^^;
導電性があると面白いことできるのにな~
たまたま、面白いショットが撮れました。
空中戦のブリッジが架かる瞬間です。
拡大!
緑矢印がノズル位置です。
最初の縮み方を見てると、
ここで縮んでブリッジができないかと思いましたが
大丈夫のようです。
M104でノズル温度を変更しているので
プリントしながら下がっていきます。
5℃ずつの変化は、40秒ほどで所定温度に落ち着いています。
できました!
また銅製品と並べてみました。
赤っぽいけど、これはこれで好きになれそうな色です。
ノズル温度による色の変化は無いようですね~
造形の変化もマーティーの眼では大差ないように見えます。
同じ条件でプリントしたGeeetech PLA Whiteと並べてみました。
ブリッジの右側の橋下駄のモジャモジャが気になります。
ブリッジそのものについては、マーティーは語れるレベルではないのでパス(-_-;)
Curaの[Exper imental]の[Bridge Settings]に
設定があることは知ってるのですが、イジったことはないのです^^;
上のは600万画素のデジカメで、
拡大するとJPEGのブロック歪のようにも見えるので、デジカメを変えて、
NIKON P900 1600万画素で!
拡大!
上段:195℃ ~ 下段:215℃の部分です。
普通のWhite PLAと比較すると、どの温度でもモジャモジャしてます。
更に、200~210℃部分を拡大!
どうやら、Travelに移行する時に先端が切れて冷えて縮んでる感じです。
正面から
ブリッジの右側の橋下駄は、右側より緩い傾斜なので
オーバーハングの条件は厳しいですね~
段と段の細くなってる所も輪郭がシャキットできてないですね~
まあオーバーハングではありますが、
冷える時に縮む特性が悪さをしてるのかもです。
それとも設定で対策できるのかわかりません。
レイヤーファンで急激に冷えてるのかな~?と、OFFでやってみたら
あちゃ~~ 途中で中止です(T_T)
逆に急激に冷却しないといけなかったんですね~
どうやらマーティーのレイヤーファンでは弱いようです(-_-;)
最初にやったこのモデルは、リトラクト無しでやると、造形もキレイで
Geeetech White PLAとほぼ同じ様な糸引きになりました。
レイヤーファンONです。
まあ、オーバーハングがなければ、
最初にプリントしたこのように完璧に?できてるんだけどな~^^;
もうちょっと頑張ってみるかあ~
Curaで温度タワーのTravelラインを見ると、これです。
左側の橋下駄部分は、30°近いオーバーハングからTravelに入るので
プリント条件が、とても厳しいのだと思います。
ちなみに、リトラクト無しでやってみると、
糸引きがでるのは、当たり前ですが、小さな玉が沢山できました(T_T)
切れた時に縮こまって丸くなったのだと思われます。
線香花火が丸くなるのと同じ理屈なんでしょうかね~?
Travel 80mm/minにしているからかな~?
TPU程ではないけど、やや扱いが難しい部類のフィラメントかもです。
そうだ「3Dプリンタ その43」のTPUの様に遅い設定にしてみます。
Speed 40⇒20mm/min、Travel 80⇒40mm/min、Retract 1mm
でやってみると~
お~~っ!ここまで良くなるとは(^O^)/
どうやらTPUと思って取り扱うのがいいようです。
右側の橋下駄は、まだ微妙にモジャモジャの傾向がありますが
左側の橋下駄は、完璧に近いかな^^;
どうゆうわけか、220℃と195℃が最もキレイです。
Speed設定はこれで、
Retract:1mm、Cooling Fan:100%(Z 2mm以上で)です。
純銅たわしと並べてみます。
やっぱ、この純銅たわしと一緒に写真撮ると色はよく似てます。
これは、ストロボ無し
ストロボ無しで、この角度だと、赤っぽいというか茶色に見えます。
デジカメのホワイトバランスは変えてないけど
FR4ベッドの色も反射の仕方で変わってるようです。
ストロボ有り
あえて反射が少ないアングルで撮ってみました。
ストロボ無しで正面から
反射が強くなり見慣れた銅色っぽくなります。
なかなかの金属感です^^;
この色、なかなか気に入りました!
さ~て、何作ろうかな^^;
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