持ち込まれたのは、
を納めに行った前日であります。
どうもここ最近、妙です。
修理が終わる数日前後という絶妙なタイミングで
次の修理が舞い込んでくるのです。
どこからか観られているような(゚Д゚;)
毎回、カテゴリーが異なってて楽しませてもらってます(^^)
今回は、Shark(シャーク)コードレス・クリーナー
メーカーの公式サイトには、
「アメリカでシェアNo.1の掃除機ブランド」と載ってます。
メーカーの修理に出したら
2万円との見積もりが出たのでキャンセルし、
マーティー工房に持ち込まれたのであります。
Model:CS401JGR
延長ノズルを接続すると掃除してる時にスポッと落ちたりするとのこと。
メーカーの修理見積時の診断では、
「爪折れで正常に装着できない」の回答。
この爪がグラグラしていて、奥の方で折れているもよう。
まずは、ダストユニットを外して
エアコンプレッサーで入念に塵を吹き飛ばしてきました。
こんなラベルが!
日本の正式会社名「シャークニンジャ株式会社」なのですね(・。・)
では、電池を抜いて
周りを探しますが
見えるビスは、これ1個だけ!
下は、穴無し
やっと、大物カバーが外れました!
爪に折れた腕の片方を
ビスを外しましたが、ビクともしません(>_<)
電源スイッチのノブを固定している
中央にきらりと光るピンが怪しいですね~
電源スイッチ部分が少し開くようになったので
これで筐体をこじ開けようと格闘しますが
一向に開く気配がありません(>_<)
マイナスドライバーを突っ込んで~
・・・次の日
小物にしては、引っ掛けが固いですが
開きました!中央にトルクスネジが
開けたいのは、この下半分のカバーなので
このビスは、関係なさそうですが
バネが飛んで行って紛失するといけないので、外して保管。
が、やはりこのビスは、関係ないですね~
いや~
筐体を開けるのにこんなに苦労するとは!(@_@)
また、ジ~ロジロジロ観回すと
赤枠の隙間、いかにも開けてくれ~な感じです(^^)
おっ!トルクスネジが2本見えます!
が、これを外しても、ビクともしないのです。
頭を冷やす為、この日は、ここで断念(>_<)
もう上下カバーの隙間しかあり得ないと
パネルはがし治具をかなり力を入れて挿し込んでいると
嵌っていた爪がカチッと外れました\(^o^)/
落としたくらいでは、簡単に外れないようにと考慮してでしょうが
いや~上下カバーの嵌合が固いこと(;´Д`)
最大の難関を突破して、ようやく開き始めました。
それでも、すんなり外れません
後ろというか、ダストユニット部の本体カバーを少し上げておいて
吸込口カバー(赤枠部)を先に外さないといけないのです。
凄いというか頑丈というか
設計者のこだわり、尋常でないことが伺えます(゚Д゚;)
やっとのことで、吸込口カバーが外れました!
ふ~っ!
左の吸込口カバーの小さな2つの四角穴(写真左下)が
下側カバーの爪に引っ掛けられているので
下側カバーを少し浮かさないと、吸込口部は、外れないのです。
それなのに、こんな所に下側カバーを留めているビス(中央の2個)が!
そもそも修理で開ける事を想定してないんじゃないかと思うほど
或いは、専用の工具が存在するんでしょうね~
これも穴付きのトルクスネジ
外しても~
なお、こんなことしないと外れません(>_<)
いや~、ここまで分解するのに、どんだけ悩んだことか(@_@)
もう修理が終わったかのような気分であります(^^ゞ
こんなに爪の嵌合が固いのは、初めて(;´Д`)
まあ、それだけ頑丈に作られてるってことの裏返しでしょう!
ちなみに、
左:下カバーの爪(上の写真で)
右:上カバーの窪み
が嵌合してました。
黄色リード線:UL1015 AWG24なので、外形 2.3mmです。
もう分解の峠は、越えたでしょう(^^ゞ
かなり疲れたので、小休止(^^ゞお馴染みのこれ!
キッチンシンクで取り外したプラパーツに振りかけておきます。
折れている爪パーツです。
バネが2本あるので、注意して先に進みます。
爪が出てきました。
折れた部分も2つあります。
取り出した2本のバネは、同じものではないので
組み立てる時に分かるように、写真撮っておきます。
長い方が爪用です。
赤丸部が吸込口から見えていた部分です。
幸運にも折れた部分が、完璧に残っていました(*^^)vこれがあるのとないのとでは、修復に大きく影響しますからね~
赤枠部が折れた箇所です。
手元スイッチの操作レバーに嵌っているので
その爪の取り付き状態を知りたいのですが
奥の方がよく見えないので
この爪を作動させている金属バーが
両方を外します。
やっと、爪が見えていた吸込口の穴(白いの)
外れました
更にカバーがあるので
赤丸部のビスを外します。
ここもなかなか巧妙な嵌め込みになっていて
矢印方向にスライドするように抜きます。
こういう嵌合は気持ちよくて好きです(^^)
外れました
爪の折れてた腕部分が入っていた穴が赤丸部に2つ見えます。
透明の爪を吸込口の穴(白いの)に当ててみますが
その上の黒いパーツが邪魔でよく見えませんね~
ダストユニットを引っ掛けているフックです。
「フック」日本語だと「引っ掛ける爪」かな(^^)
ここでは、折れたやつ:爪、元気なやつ:フック
と呼ぶことにします(^^ゞ
真上から
というか、掃除機としては、真下からです。
爪の上の黒いパーツを外したいので
そのパーツを稼働させているパーツを外します。
この長いパーツは、
手元スイッチ(写真左側)側に突起がありそのフックも外します。
取付は、ボスに嵌っているだけなので
折れないようにゆっくりと持ち上げて
横から
外れました
簡素なパーツですが
強度を増す為のこだわりが見受けられる形状ですね~
観たい所が、バッチシ観えるようになりました。
写真は、ちとボケてますが(^^ゞ
真上から
爪が閉じた時に密閉できるように
白いシリコンゴムが付いています。
吸引力が弱くならないようにする為ですが
安物にはなさそうな、こだわりですね~
ABS用接着剤で仮付けします。
20年物の自作ハンディドリルに装着して~
3つ上のショットの補強パーツを入れる穴を
こんな感じの装甲で補強できそうだな~(^^)
どこぞのティッシュの箱で作っております(^^)
裏の成分表
多量に嗅ぐと脳をやられますが、作業中のほのかな匂い子供の頃、プラモデルを作ってた時の光景が蘇ります。
昔でいう「セメダイン」は、全てこれだったか?と
こうしてみたかったので、片側だけ腕を接着してたのです(^^)
爪が開いて、延長ノズルを引き抜ける状態
なかなか頑丈な作りになってますね~
さ~て、どうやって修復しようかな~
分解前は、爪折れなので、CNCか3Dプリンタで
同形状のものを作ればいいかな~なんて簡単に考えてましたが
CNC2418で切削するには、4軸なので到底無理な形状です。
ABSフィラメントだと、赤があって
積層0.2mmで、こんなの造形した実績はあるのですが
3Dプリンタで造形するにしても~
そもそも3Dモデルを描くのが、かなり大変そうだし
積層なので、なんとなく強度が弱そうなので~
現状の折れたパーツを補強して、再利用する作戦で行きます!
ガントリー型パーツ、この様に爪をくぐって可動しますが
爪の左右には、少しだけ隙間があるので
爪の折れた部分を太くする補強は、できそうです。
また、ステンレスワイヤーでやろうかと思いましたが
芸がないので、止めて~(^^ゞ
工房倉庫(3畳)を漁っていたら、これが
数十年前に購入してたと思うのですが
「笠井産業 カピロンプレート」のPVC(塩ビ)板
厚み3mmのA4サイズです。
まな板のPE(ポリエチレン)は、接着剤が付かないからですね~
2017年11月
パーツをCNCで切削した残りです。
ほはや、そのメガネは、もはや使用されていませんが
そのPVC(塩ビ)板で、こういう形状のパーツを作って
ジクロロメタンで接着した方が、
金属ワイヤーよりも、強力に付きそうです。
と、無理やりCNC2418の出番を作るのであります(^^ゞ
円柱ポッチは、直径2mm
バーは、幅2mm、厚み1.5mmを想定しております。
上のパーツを入れるべく、爪を少し加工します。
底面が平らな穴を開けたいので、普通のドリルビットではなく
トウモロコシタイプ(Fishtail)のΦ2のエンドミルを貫通させずに、深さ1.5mmちょいにします。
さっきの穴を、深さ2mmほどまで広げました。
次は、普通のΦ1.5のドリルビットに変えて
赤丸の所に、センター出しなので、深さ1mmほど
更に、Φ2のドリルビットに変えて
左右で位置がズレてますね~
まあ、空中手作業でやったので(^^ゞ
この「160.673」も10倍表示なので
4つの各穴の深さは、ノギスで実測
ということで、
200mm幅の赤線枠を描いて
写真を拡大縮小してスケール20mm幅に合わせれば、
スケールの目盛りの10倍が、Inkscape上の表示寸法になります。
その状態で穴と穴のセンター間に
緑の枠線を描いて
上のスクショの右上を拡大
この「152.449」は、10倍の表示なので
実寸:15.2mm
まあ、穴の中心がよく観えないし
デジカメのレンズ歪みや画角での補正もしてないので
どれほど正確なのかは、わかりません。
目視よりは、正確かと(^^)
反対側も同様にして
実寸:16.1mm
Inkscapeでこんな感じでやっております。
切削シミュレーションまでやったのですが
小さくして眺めてると~
なんだかな~これじゃ~弱いよな~
この作戦は、ひとまずボツだな~(^^ゞ
この日は、ここまでで寝ます(-_-)zzz
こんな型紙を作ってみました。
横から
外して、並べてみます。
右上のは、一番最初のプロトタイプ型紙(^^ゞ
もちろん、本番は、厚紙で作るのではありません。
やや小さめの金切ばさみで
細かい所を
ここは、アングルニッパーでやりましたが
ダストユニットのフックが可動することを確認します。
緑丸部のビスを留めます。
ここも緊張の場面です。
また、工房の宝箱を漁ります(^^ゞ
壊れた薄型DVDドライブから回収した
このアルミ板使えないかな~
厚み0.5mmなので、
折り紙みたいに加工するのは、きびしいな~
このアルミ板なら、厚み0.3mmなので良さそうです(^^)
ハロゲンランプの防犯灯の反射板だったと思います。
ここから切り出すことにします。
小さいケガキピンで、要所に点をつけて~
点を結んで線をケガキます。
ここまで切りました。
フラットノーズプライヤー(中古なのでケースがない)
で折り曲げて
アングルニッパーで切り落とします。
最近よく登場する
横から
カチコチになる接着剤だと外れる可能性があるので
アングルニッパーは、日本製で切れ味抜群です(^^)
次は、親父の形見の穴開けポンチ
たぶん、60~70年ものの骨董品ではないかと
穴を開けて
ひとまず、型紙と同じ形にまでこぎつけました(*^^)v
思惑通りに進んでおります(^^)
型紙と並べた所
今の所、完璧に順調であります!(^^)!
横の穴も開けました(^^)
さすがに骨董品なので、かなりの力が要りました。
折れた腕部分のポッチに
バッチリ嵌りました!(^^)!
上から
いい感じです。
内側は、これで、かなり強度が上がりそうですが
外側は、どうしようか?
やっぱし、ワイヤー作戦は、外せませんね~(^^ゞ
ワイヤーをこの様に入れて補強するつもりです。
結局、Inkscapeで測定した穴の間隔は、無意味になり
現物合わせでワイヤーを曲げております(^^ゞ
硬化してもやや弾力のあるエポキシ樹脂系接着剤を
分厚めに盛りましたが、見え難いですね~
本体は、この状態で待っておられます。
フィルターは、水洗いして、乾燥に数日かかるので
別室にて休息されてます。
大きさを微調していきます。
このエンドカッティングニッパーの切れ味も凄い
切り欠きを入れて~
折り曲げていきます。
所で、爪を閉じた時
赤線のサイドの隙間には、クリアランスがないのです。
できました(*^^)v
夢中で整形してたので、途中のショットなし(^^ゞアルミ装甲なので、完璧でしょう(*^^)v
反対側から
もう1枚!
特にぶち当たる箇所は、ないので
グッと押し込んで
上方から
いざ、装着であります!
無事、元の鞘に収まりした!(^^)!
爪の閉じ開きもスムーズで異常なしです\(^o^)/
反対側からですが
爪を目一杯開いた時のクリランスもOK
前後左右のズレもないですね(^^)
いい感じです(*^^)v
金属バーを装着します。
バネを装着します。
手元スイッチ部のノブの所に挿し込みました。
装着終了!
ホントは、逆さまですが
作業中の今は、爪が見える方が上なので(^^ゞ
実使用上の真上から
現在の状態です。
爪の後ろのバネは、先に付けております。
次は、赤白黒リードのコネクタをガシッと嵌め込み
次は、このカバーと短い方のバネです。
長い方のバネは、爪の後ろに使いました。
この辺りは、順番を間違えそうになります。
赤丸部の突起に
赤枠の腕が、あのガントリー型パーツに当たります。
前後(写真の左右)にスライドして
いよいよ、これを付ける順番です。
本当にこれが先でいいのか?
分解時の写真を見返しながら、しばしじっくり確認します。
順番を間違えると、また外すことになって、
メチャ大変なので、緊張MAXの時であります!
嵌りましたが、かなりの力が要りました。
工場で何台も組み立てできる固さではありません。
特別な組み立て治具があるのでしょう。
そして、修理での外し治具もきっとあるのでしょう。
ここまでで、ビスの残りは、4本
付け忘れたビスは、ありません(^^)
次は、これ
上:洗浄前
下:Simple Greenで洗浄直後
振りかけてただけですが、とてもキレイになりました。
嵌める方は、抜く時よりも断然楽です~(^^)
右側の2つの四角穴が入ると
それはもう、再び抜くのがメチャ大変なのです。
ガシッと気持ちよく入りました!
上の方に2つの穴があるので
装着して
緊張でちょっとピンボケであります(^^ゞ
これで、残りのビス、2本!
ちゅーか、洗浄した内側は、全く見えませんね~
これも、ちと固かったです。
透明窓部分を清掃して
横から
電源スイッチの所のビスとピンです。
ピンを押し込んで
修理完了!\(^o^)/
やっぱ、隙間がないのが正常だったんですね~
電動フロアノズルと呼ぶそうな
メーカーに修理見積出した時の診断では、
後方車輪の両方が破損しているので
これを丸ごと交換すると書いてあったのです。
まずは、清掃のために分解
ここも穴付きトルクスネジで
短いの5本、長いの6本、計11本
赤丸部の前輪
赤枠の所に右側の巻付き防止と思われる
フェルトみたいな輪っかが入っていましたが
沢山のゴミが巻付いて、切れておりました。
車輪は、上から嵌め込まれており
外そうとしましたが、プラが割れそうなので中断
輪っかの再生は、断念しました。
まあ、有ってもゴミが巻付いてたので、あまり意味なさそうで(~_~)
さて、問題の後方車輪とやら
巻付いてたゴミを取り除き
指で回してみますが
微妙にグラつきがある程度で、よく回ります。
使用には、全く支障ない感じです。
低速シャッター撮影なので指とホイールだけがブレてます。
ちゃんと回っているので動画撮るほどでもないかと(^^ゞ
こっちの車輪もビュンビュン回ります。
指とホイールのブレで判りますよね(^^ゞ
これは、逆さま状態で観てるので
正常な向きで前後してみますが
スムーズに動くのです。
これを丸ごと交換するとは、どういうことなのかな~?
「交換された旧部品は、弊社の所有とさせていただきます」
とあるので、そういうことかと・・・(~_~)
停止状態
スイッチON!
かなり強力に回るんですね~(・。・)
絨毯のゴミをしっかり掻き出せそうです!
ということで、電動フロアノズルは、清掃のみで終了(^^)
上の写真の左上にラベルがあって
モーター定格:30W
大きなものを回転させるので、結構なモーターですね~
本体ラベルに電力定格は、載ってません。
このリューター DREMEL 4000、3.2万回転max、135W
この時に修理・改造したのですが、その音からして
このシャーク掃除機も2~3万回転いってると思います。
手元のレバーでダストユニットがパカッと開くことを確認します。
手元の両サイドのレバーを引くのですが
最後に記念写真をパシッ!(*^^)v
あの修理した爪を引っ込めるために
片方だけ引いてしまうと、
爪が傾いて異常な力が加わって折れたのだと考えます。
シャーク掃除機・・・とても頑丈というのを思い知らされました。
今回は、修理よりも分解の技が向上したかな(^^ゞ
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