2017年9月23日土曜日

小型工作機CNC2418 その35(レーザーの不安定調査)

またこんなことやっています。
今回は、レーザー出力が不安定になる調査です。

前回レーザーのTTL制御の時
特にLaser Mode ON / M4 Modeで
G0→G1に移る時に途切れが発生していました。
レーザーパワーが直ぐに立ち上がっていない感じもします。
これがどうも気になるのです。
レーザーダイオードの応答速度は、nsecオーダーのはずなのですが
明らかにG0→G1の立ち上がり部分です。
これがLaser Mode OFFです。
こちらは、G0移動でもレーザー照射しているので
上は、G0→G1の切り替わりで途切れているのがわかります。
一番に電源を疑いましたが
レーザードライブ基盤の12Vは、Woodpeckerの12Vから直接取っていて
電圧変動は数%とかのオーダーです。

Google先生に"レーザー 不安定"と尋ねてみると
"反射”や"戻り光"って単語が沢山出てきます。
ここに次の図がありました。

高反射率の銅やアルミ溶接の場合、従来のレーザ(YAG・ファイバレーザ)は反射光の影響を少なくするために、斜め照射を推奨していました。

と説明があります。
他に通信用途でも反射の話はでてきます。
出典:Fujikura
溶接などの高出力の世界では、従来は10度も傾けた”斜め照射”とのこと。
この会社では、”直上照射”できるように技術開発したということなのです。
出典:Fujikura
そこで、途切れ確認Gcode作りました。
最初に縦線を焦がします。
これは、しっかり線を付けたいのでS500 F300で
この縦線自体もS300では、途切れるのです。
間隔は、1mm、2mm、5mm、10mm、5mm、2mm、1mmです。
これに横線を照射すると途切れが発生し易いのです。
その上に今度は、横線を長さ80mmで焦がします。
途切れが起こり易い白のイラストボード(0.8mm厚)
F300で2本ずつ、S200、S150、S100です。
レーザーは左から右方向へ移動させています。
S150,S100では、焦げた縦線を通過後、尾をひいいた感じで焦げます。
縦線を通り過ぎるとだんだん弱くなって焦げなくなります。
白い部分で反射が起こってすぐにパワーが落ちているのだろうか?
不思議なのです。
”斜め照射”しないといけないのかなあ~?
反射へのかすかな疑惑が頭から抜けず、
遂に、木工用クランプでレーザーを斜めに取り付けました。
かなり斜めにしました。
これで直接反射は、レンズには戻ってこないはずです。
斜め照射しま~す!
F300で2本ずつ、S200、S150、S100です。
予想は完全に外れです!(^^ゞ
直射との差が分からないほど。
まあ、斜め照射しなくていいということで、一安心ですかね。
この直射を並べてもほぼ同じ。
やっぱり紙の色かな~っと?
次は薄茶のダンボールで、Z軸2mm上げて
F300で2本ずつ、S70、S50、S100です。
S70でも途切れが起こりません。
S50は、かすれていますが
縦線に影響されず全体的にかすれているので
レーザーが弱いだけで安定はしています。
白厚紙の直射と並べてみます。
単なる紙色の違いかあ!
ダンボールでテストパターンやります。
この前のLaser Mode TTL駆動での式で
S200 F1000をLaser Mode ON / M4 Modeに変換します。
S値 = Duty比 x{1000 x SQRT(F値 / 176)}に当てはめ
S = 0.2 x {1000 x SQRT(1000 / 176)}= 477
$32=1 F1000 M4 S477 でいいはずです。
結果、前回より約半分の低出力にしていますが
どれも途切れなく綺麗になりました!
あっさり解決です!いらんこと考えすぎました。
GRBLさん疑って m(_ _)m なさい。
Laser Mode OFF / S200 F1000
Laser Mode ON / M3 Mode / S200 F1000
Laser Mode ON / M4 Mode / S477 F1000
たまたま牛乳パックがあったので、まずは、表側をやってみると
上から S400 F300 3本、S300 F300、S500 F300 です。
同じように黒部で焦げてそれが尾を引いたように白部も焦げますが
直ぐに焦げなくなります。
牛乳パックの裏は、防水コーティングされています。
S900 F300でも一部しか焦げません。
S900 F50でやっと焦げるというか、もはやいきなり切れます。
ちょっと焦がすだけという途中ができないのです。
同じ白でも紙質でこんなにも違うのかと驚きです。

要はこれはレーザーダイオードの特徴なのですね。
黒い所でエネルギーを吸収して焦げて周りも熱して進むが
白い所になってエネルギーの吸収が悪化して
直ぐに温度が下がっていくのかも?

アーク溶接と似た所があるようです。(まだド素人ですが)
開始時は、まだ母材が冷えているので途切れやすいのです。
一旦母材が熱くなるとスムーズに溶接棒が溶けていたのを思い出しました。
レーザーでも一旦強い焦げが起こると周りを熱しながら進んでいくのかも?

ということで、マーティーが知らなかっただけで
当たり前の現象なんでしょうね。
今回は、面白い結果は得られず、単なる日記になってしまいました。
まあ、一時はレーザーダイオードが劣化したのではないかと思っていたので
そうではないことがわかって一安心なのです。

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