中でもIH式炊飯器の分解は初めてなので記録しておきます。
随分前に壊れていて、分解して部品を取ろうと放置していたものです。
2台も溜まっています。
どちらも操作系の異常なのでメインパーツは生きていると思われます。
最初のは、1升炊の象印ブランドです。
長いことお疲れ様でした~
裏ぶたを開けます。
IH式の炊飯器なので電磁誘導コイルがあります。
フェライトコアが十字型に付いています。
磁力線を窯の方に効率よく当て対流を起こすためではないかと
勝手に推測しております^^;
フェライトコアとホルダーを取り出しました。
窯が入る部分とコイルを分離しました。
数10KHzの高周波電流では、表皮効果が起こるので
細いエナメル線が20~30本束ねてあります。
左側の窯が入る部分は、とても硬質で高耐熱なので部材はなにか見ると
中央下に「PET」の文字が!
PETってこんなに固くもなり、しかも高耐熱なんですね~
ひょっとして、ガラス繊維が入ったエンジニアリングプラスチックなのだろうか?
IHの電源とファン。
リール式のACコードは、便利そうです。
ファンは、20V 0.15A
これを12Vで回すと静かでようさそうです。
3Dプリンタの電源パックを扇ぐにはもってこいのようです。
IHの電源、シンプルです。
右下の端子にAC100Vが入り、左の端子がコイルにつながります。
左上のコンデンサとあの大きなコイルでLC共振回路を形成しています。
中央のトランスはカレントトランス。
ヒートシンクの下は、IGBTとダイオードブリッジ。
IGBTが実用になった頃には、もう設計から外れていたので
存在だけ知っていて、まだ使ったことない素子です。
そんな素子をゲットできるとワクワクします。
TOSHIBA GT60M303
Datasheetは、これです。
第4世代だそうです。
VCES:900V、Ic:DC60A、ICP:120A(1msec) 昔では考えられない性能です。
操作パネル基板。
中は、空っぽになりました。
窯の外側にアルミの枠がついています。
その枠を取り出すと、リード線が巻いてあります。
巻いてあるのではなく、終端で折り返しているのです。
不要輻射対策だろうか、わかりません。
2mm程の断熱スポンジの下にアルミシート。
断熱スポンジとアルミシートを外すと
また、くねったリード線が貼り付けてあります。
すごくワケありの形なんでしょう。
続いて2台目!
今はなき「National」ブランドの5合炊であります。
これも、長いことお疲れ様でした~
開けると、構造がとても似ています。
こちらは、先のより小さいので
コイルもフェライトコアも一体成型になっていて簡単には外せません。
メイン基板は、これ
おっ!IGBTが2つもついています。
右のは、TOSHIBA GT50N321
Datasheetは、ここから。
VCES:1000V、Ic:DC50A、ICP:120A(1msec)
左のは、品番が見えません。
紫外線ライトを当てると何とか「60N321N」の文字が見えました。
TOSHIBA GT60N321
Datasheetは、ここから
VCES:1000V、Ic:DC60A、ICP:120A(1msec)
恐るべしIGBTが、3つも手に入りました!
このモデルは、蒸気で炊き上げる機能がついているので
蓋の部分にポンプが付いていました!
死んでなければ、何かに使えそうです。
収穫物です^^;
リード線は、ほとんどが高耐熱のシリコン線で、なかなかよいものです。
他にもインクジェットプリンタやCore2 PCやFAXなどを分解して
小型ステッピングモータ、小型リミットSW、ヒートシンク、等々をゲット!
ちょっと得した気分に浸って、宝箱にしまっておきます^^;
果たして、その中から何割のパーツを使われることになるのだろうか...(-_-;)
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