2026年10月30日金曜日

オルゴールの修理(工房日誌上、最小ギア製作に挑戦)

また修理であります(@_@;)
今回は、これ!
蓋を開けると~

「とっとこハム太郎」が現れます
2003年頃にミスタードーナツとコラボされたもの
「とっとこハム太郎のオルゴール」で20年以上経過しています!
依頼者は、10代なので、親から継承されたものでしょう
正常であれば、OP曲の「ハム太郎とっとこうた」が流れるのですが
裏のゼンマイを巻いても
ジャッ!と一瞬で元に戻って、曲は全く流れません

「また、ギアの破損だろうから簡単に修理できて
 ブログに載せるほどじゃないだろう」
と、いきなり分解したので、途中の写真がありませんが(^^ゞ
やっぱし、ギア破損で、赤矢印部の歯が折れています

しか~し、メチャクチャ小さい
ギアの直径 2.22mm(゚Д゚;)

後で、測ったので、並べた写真はないですが
爪楊枝の直径が2.3mmで、ほぼ同じ(゚Д゚;)

最近は、ギア破損の修理に恵まれておりまして~(@_@;)
AliExpressへの注文では納期が遅すぎるので
このサイズのギアを

POM(ジュラコン)の板から
マーティー愛用マシンCNC2418で掘り出したのでした(^^)

AliExpressに注文してた上と同じギアが届いていたので
そのギアを使って難なく突破(^^)
というか、組み立ての方が大変でした(@_@;)

しかし、今回は、ギアの直径が、上の奴の半分より小さい(゚Д゚;)
最初は、速攻で「これは修理できんな~」と答えたものの
もしやとAliExpressを探すも、6歯は、直径3.2mmばかりで
直径2.2mmのは存在しません(~_~)
破損したギアを眺めてる内に
じわじわと極小ギアの製作の意欲が湧いてくるのでありました(^^ゞ

まずは、スマホで撮影したものをトリミングで拡大しました!
必要なのは、中央の6歯のギアですが
この画質が限界です(~_~)
大きい方のギア歯が妙なのは
相手がウォームギヤだからで、擦り減っているのではなさそう

このUSB マイクロスコープ x50~500で拡大します。
2MPは嘘で、VGAなので0.3MPなのですが、US$ 12.26 でした。
昨今は、x1000やx1500が主流ですが、実2MP(FullHD)なのだろうか?
これはもう、店も商品もありません(^^ゞ

まあそれでも重宝してて
倍率最低 x50、VGA(640x480)ですが
クッキリ!

トリミングで拡大!
左側の黒い部分が歯が欠けている所です!
この画質ならFusion360に読み込んで下絵にできそうです(^^)

ギアをCNCで掘り出した時は、
Φ0.8のドリル(赤円)で掘って
Φ1.0のエンドミル(緑円)で残りの周辺を切削できましたが
今回は、この半分未満のサイズ!
ドリルはΦ0.4があるけど、エンドミルの最小はΦ0.6しかありません
できるかどうかわかりませんが
CNC2418での加工限界に挑戦することにします(^^)

その時使った部材がこれ!
ギアなどの用途のエンジニアプラスチックと呼ばれる
POM(ジュラコン)の厚み15mmの板
下の方の凹んだ所には、

Φ0.8のドリルの跡が残っていて
10個の穴が直径約5mmで円形に並んでいます。

では、今回のギアの設計にいきます!
Fusion360のスケッチでΦ2.2とΦ2.75を円を描いて~

さっきのギアの写真を下絵で読み込んで
Φ2.2の円にギアを合わせます。

ギアの1歯の片側の輪郭を描いて

ミラーリングで下側にコピーして
1歯を描いたら

円形コピーモードで6個コピーして
ギアスケッチのできあがり(^^)

ギアの輪郭線が描けても、切削可能か確認する必要があります
手持ちのドリルやエンドミルの円を描いて
ギアの溝に当ててみます。

どうにか加工の目途が立ちました(^^)
まず、Φ0.4ドリルでギア溝の最深部に穴をあけて

Φ1.0エンドミルで外周を削り取って

最後にΦ0.4とΦ1.0の切削で残った部分(赤部)を
Φ0.6エンドミルで削り取れば、
ギア溝の深さが微妙に足りませんが、ほぼ大丈夫と思われます(*^^)v

加工できそうなので
スケッチを2.5mmプルして3Dモデルにします

ギアの上にΦ1の軸を作り
下側は、Φ5の円柱を付けます

下側にΦ2.9の穴を開けて円筒にします
ギアの下側に円筒を付けた理由は

壊れたギアを装着した状態で
赤線の軸部分の径方向に余裕があるので

この様にΦ5の円筒を入れても大丈夫なのです

そこで、
これは「左:写真」「右:3Dモデル画像」の合成画像でして
歯が折れたギア部分を切断(左側)して
製作したギア(右側)を挿し込めば

修復できると考えたのであります(*^^)v

次の難関は、
部材のPOM(ジュラコン)が厚み15mmなので
CNCで加工する際に裏表の中心位置を合わせるために
中心に極小の穴を貫通させておく必要があります
手持ちドリル左からΦ0.5、Φ0.4、Φ0.3は
何故かΦ0.4の根元が最も細いので、深く掘れそうです

ということで、Φ0.4ドリルの3Dモデルを描くと
ドリルの先端が7.5mmと短いけど、根元が絞られてるので
先にΦ2.9の穴に対して、ギリギリで0.5mmほど貫通できそうです(^^)
一番右側は、Φ2.2ギアの軸でΦ1.0なので
貫通穴は、できるだけ小さい方がいいのです

最終の断面図
( )付きは二重寸法で本来不要ですが
マーティーの誤認防止であります(^^ゞ

そして、掘り出すギアの長さ:11.9mmに対して
部材の厚みが15mmなので
ギアの後ろ3.1mm分が余ります。

なので、Φ0.4の貫通穴を掘るドリルが根本まで入る様に
Φ3.5、深さ2.6mmの穴を

開けておいて
Φ0.4ドリル(水色の線)で貫通させます

さて、Fusion360の「製造」に入って
CAM設定をしようと、工具の[選択]ボタンを押すと

「ライブラリに工具がありません」と出た(>_<)
手持ちの工具をマイツールに登録してたのですが
バージョンアップで告知なしに消去されていたのです(・´з`・)

過去にもFusion360のメジャーバージョンアップで勝手に消去されたので
マイツールファイルの保存場所を特定して
バックアップしていました(^^)
マーティーの場合
「C:\Users\marty\AppData\Roaming\Autodesk\CAM360\libraries\Local」
ですが、今回も
Library.jsonだけになっていて、MyTools.jsonが消え去っているので
バックアップしてた「MyTools.json」をコピー

Fusion360を再起動しなくても
再度、工具の[選択]ボタンを押すと

ローカルの下に「MyTools」が現れて

登録していた工具がズラリと復活しました! ふーっ!
毎回ではないが、大きなバージョンアップの後は、必ず消される
全く困ったもんですね~
AUTODESKさん、こんな嫌がらせは止めて欲しいですね~(・´з`・)

今回は
記憶も新しいのでCAMの詳細設定をここに載せるのは省きます(^^ゞ
POM(ジュラコン)は、PE(ポリエチレン)よりかなり硬く、溶着し難いので
基本的な切削条件は、
この時に頑張って作った表の「アクリル/ABS」の設定を基本にします。
スピンドル回転数は、4000rpm辺りで大丈夫でしょう
D[mm]0.60.81.01.21.52.02.5 3.175
 切削送り速度 
Vf
[mm/min] 
 2000rpm PVC 100 130 160 180 200 230 240240
 3000rpm アクリル
ABS
150190230270300340360360
 4000rpm PE190260310350410460480480
深さ[mm] 0.3 0.4 0.4 0.5 0.6 0.6 0.70.7

Φ0.4ドリルは、5000rpmの50mm/minで
1mm掘る毎に完全退出する「深穴ドリル完全退出」モードにしました。

では、先に加工する後ろ側
何度か設定を弄ってシミュレーションが問題なくなったので
加工シミュレーションを動画で!
① ドリル:Φ2.0ドリルで深さ9.5mmの穴開け
② 2D輪郭:Φ2.0 トウモロコシタイプ・2FluteエンドミルでΦ2.9に穴拡張
③ 2D輪郭:同エンドミルで深さ2.6mmまでΦ3.5に穴拡張
④ ドリル:Φ0.4ドリルで中心に貫通穴開け

何度もシミュレーションを観て問題なさそうなので
Gcodeを吐き出すべくポスト処理します。

これまた
「ポスト」の欄に「GRBL」を入れてたのが消えてます(~_~)

プルダウンリストで「ライブラリから選択」して~

このボックスで「Fusionライブラリ」をクリックして
右側の一覧から「Grbl」を選択して
右下の[選択]ボタンをクリック

更にこのボックスで[マイポストにコピー]ボタンをクリック

やっと、最初の画面の「ポスト」欄に
いつもの「Grbl / grbl」が現れました

全ての設定がバージョンアップでRESETされているので
まだ、ポスト処理できません(~_~)
「Safe retract and home positioning」も
「G28」に戻っているので、設定し直す必要があります

理由は、
これは、G28での異常な切削のショットです。
切削開始時にいきなり、Z軸が下がって切削開始点に移動しました。
Z0座標で移動すれば、まだ被害は少ないのですが
なぜか、Z0 ⇒ Z-2 辺りに向かってガ~~ッと削られてしまい
こんな深い切削筋が入るのです(@_@)
しかも切削Feed速度ではなく、移動Feed速度なのでミルにも負担が掛かり
細いミルだとすぐに折れてしまいます。

というわけで
プルダウンメニューを出して
「Clearance Height」を選択します

やっと、ポスト処理できました!

後部加工の4つのGcode生成が終わりました

続いて、ギアの方です
全体の外形を切削するのに「3D 負荷制御」を使いましたが
この「退避動作無効最大距離」と「退避動作無効最小クリアランス」

解説図の右側のようなツールパスにしたいのですが
「退避動作無効最大距離」と「退避動作無効最小クリアランス」の
大小関係を変えたり
極端に大きくしたり、小さくしたりしましたが

この様に、どうしても解説図の左側のになって、
1周するたびに退避動作をしてしまうのです(~_~)
執筆中に過去の日誌をみると、
どうも「3D負荷制御」を使うのは初めてだったようです(^^ゞ

まあ、退避動作分の時間がかかるだけで切削には影響ないので
そのまま進めて(^^ゞ
ギア部の加工シミュレーションを動画で!
① ドリル:Φ0.4ドリルでギアの谷部に6個の穴開け
② 3D負荷制御:Φ2.0 トウモロコシタイプ・2Fluteエンドミルで外形切削
③ 2D輪郭:Φ0.6 トウモロコシタイプ・2Fluteエンドミルでギア部の仕上げ

ギア部加工の3つのGcode生成も終了

では、切削にいきま~す
作業中の全景(^^ゞ

Φ1.1~2.0ドリルセットから右端のΦ2.0で 

まずは、ギアの後ろ側から
深さ9.5mmの穴を開け!
なかなか気持ちのいい切削屑です(^^)

次は
このΦ2.0トウモロコシタイプ、2Fluteエンドミルにして

ちなみに、タイプの違いです(^^)

さっき開けたΦ2.0の穴を
Φ2.9の深さ9.1mm、Φ3.5の深さ2.6mmに広げます

Φ0.3~1.2ドリルセットの右から2番目のΦ0.4を使います

左からΦ0.5、Φ0.4、Φ0.3
根元が最も細いΦ0.4を使います

穴開け開始!
とても細いので折れそうでドキドキであります

たぶん、貫通しているでしょう!

この面の加工は終わったので
ステージから外します

ギリギリですが
矢印の先に貫通したドリルの先が見えます!

その面を上にしてステージに固定して
さっきのΦ0.4ドリルは、貴重なので、別のΦ0.4ドリルを装着して
貫通した穴に位置合わせします。

直径1.5mm程の所に
Φ0.4、深さ4mm程の穴を6個開けるのですが
ビビッて慎重にやり過ぎて
13分もかかってしまった~(^^ゞ

赤丸部に6個、Φ0.4の穴が開きましたが
スマホのショットでは、これが限界
円形に並んでる様子なので、次のステップへ

Φ2.0トウモロコシタイプ・2Fluteエンドミルにして

外形を切削します

Gcode Senderは「zCandle V1.1.8.2」で
の時、YY氏に改造していただいたのもの。
OverridingをPCのFunction Keyで
コントロールできるようにしたもので、とても便利です(^^)

では、切削の様子を動画で(爆音注意!)
小さ過ぎで観えませんが(^^ゞ
Spindle:5000rpm
Feed:250mm/min

9年前に作った「サイクロン集塵機」で切削屑を吸い取りながらやってます

シミュレーション通りかったるい退避動作が多かったので
14分程もかかってしまった~(^^ゞ

まだギア部分が加工できてませんが
造形物の先端は、Φ1.0で1.6mm
その下にΦ2.0のエンドミルとほぼ同サイズのが確認できます。
かな?

最後は、このΦ0.6 トウモロコシタイプ・2Fluteエンドミル!

ギア部分の仕上げ切削です!

ほぼ観えませんが
どうにか切削できてる様子(^^)

では、最後の方を動画で(爆音注意!)
エンドミルが花丸状に動いてるのは判るかと
Spindle:5000rpm
Feed:105mm/min

4分弱で終了!
まあ、深さ2.5mmの1周を0.2mmずつ削って
直径2mm程を13周だからですね~

CNCでの加工は全て終了!
もはや小さ過ぎて、スマホのショットでは確認できませんね~(~_~)

ステージから外して
マイクロスコープで!
70~80倍ではないかと
キレイかどうか微妙な所ですが、ギアらしきものになっています!(^^)!
ギア部の直径 約2mm、その外側の円筒が直径5mmです!

斜めから
長さ2.5mmを0.2mmずつ削ったので
歯の部分に筋が入ってます
POM(ジュラコン)の弾性のせいなのでしょうかね~?

さ~て、ここからギアを取り出します

薄く残ってた壁は、カッターで切り除いて~

切削屑を取り去って
観え易くなるかも?と、
油性マジックで塗ってみましたが
なんとかギアになってるっぽいですね~(*^^)v

斜めショット!
黒マジック塗らない方が良かったかも(^^ゞ

0.2mm厚の小型ノコギリで
ギアの根元をカットして

ギアを取り出しました!

よく観えないギア部分は、別として
全体的な形状や下側の円筒の長さは、良さそうです(^^)
ちなみに、右中央の棒は、爪楊枝!
円筒部に爪楊枝の先を挿して~

オルゴールの台座に嵌めてみます

相手ギアを置いてみて
噛み合わせを観てみます

こちらサイドは良さそうですが
この向こう側から観ると~

どちらも軸が軸受溝から浮いてますね~(>_<)

オリジナルのは、軽く置いただけで
軸が軸受溝にしっかり嵌るのです

作ったギアは、逆さにしても落ちません
明らかに軸が太めにできあがっています(>_<)

軸は、設計:Φ1.0なのですが
削り出したものは、Φ1.11になってます
細いのでPOM(ジュラコン)の弾力の影響で
切削時にエンドミルの横向きの力でたわむからかな~?

ギアの直径は測り難いですが
設計:Φ2.2に対しΦ1.93と小さ目
ギアの溝が狭いのかも?


そこで
先端軸径:Φ0.9、ギア歯も小さめ(溝を大きめ)で設計し直して

切削したけど
ギアの歯ができず、六角形になってしまい撃沈(>_<)
どうやらPOM(ジュラコン)の弾力の影響もあるだろうけど
CNC2418の限界のご様子(~_~)

ここで諦めかけたのですが
ダメもとで軸を細目ヤスリで削って細くすることに!

軸をヤスリに転がすように当てて
少し削っては嵌めてを何度も繰り返し
ようやくキレイに嵌るようになりました(*^^)v

ここで元のをカット!
たまたま、右側のギア歯の折れた部分が写ってます

そこに作成したギアを嵌めようとしたら入らず
設定:Φ2.9のが、このドリルの2.7しか入らなかったので
2.8⇒2.9⇒3.0

と、フル作業で広げていって

元のが微妙にテーパーになってるのも相まって
ボンド不要でキチキチにハマりました!(^^)!

オルゴールの台座に嵌めます

拡大!
なかなかいい感じであります(*^^)v

では、相手ギアを付けて、嵌合を確認します
指で動かしてる所を動画で!
最初、完全に諦めてたけど
こんな極小のギアが作れて、動きそうな気配が出てきて
ワクワクの興奮気味なのであります(^ω^)

さて、組み立てていくのですが
黒いゼンマイボックス

ネジ留めではなく
赤丸部の様にカシメてあったのです

赤丸部の3ヶ所のカシメてあった頭を
分解する時にドリルで削ってて
もはやカシメることはできないので
M2のボルトで留めることにします

M2のタップは、手持ちがありますが

下穴Φ1.6をかなり正確な位置に開けねばなりません
オルゴールの台座をCNC2418のステージに固定して

スピンドルモータの左側にマイクロスコープを装着してます
取付具は、9年前
正確な位置合わせに使います

まず、XY座標を0、0にしておいて
適当な場所にΦ0.3ドリルで穴を開けます(赤矢印のすぐ下)
照準は「USBマイクロスコープとOpenCV/Python」で作ったもの
Anaconda3のSpyderでPythonコードをインタプリタで実行しています
Spyder+Python、なかなか便利です(^^)

そして、カメラの照準をその穴に合わせた時のXY座標(赤枠部)が
ドリル中心とカメラの位置関係になります
メモ帳に記録しておきます(緑枠部)

最初の穴の中心にマイクロスコープの照準を合わせ
RESETしてXY座標を0、0にします

2番目の穴中心に照準を合わせ
XY座標をメモ帳に記録します

3つ目の穴中心に照準を合わせ
XY座標の記録を終えました(緑枠内)

位置情報が揃ったので穴開けにいきます
最初の穴中心に照準を合わせ、RESETしてXY座標を0、0にして(赤枠部)
カメラとドリルの位置関係の符号を逆にして
「G0 X-53.241 Y0.170」(緑線部)のGcodeを書いて
Gcode Senderの緑枠部に張り付けて実行します

すると、
当然、カメラは異なる位置を写しますが

ドリル中心が
マイクロスコープで狙った穴の中心位置に移動するのです

そこでまた、RESETしてXY座標を0、0にして
切削を開始します
Φ1.0 トウモロコシタイプ・2Fluteエンドミルで
Φ1.6の穴に切削します

うまく予定位置を切削して
ガリガリと切削音がしていましたが
途中からガリガリ音がしなくなりました
明らかに切削できてない様子なので
停止してエンドミルを外して診ると

ハンダの様に溶着しています
台座の材質は、亜鉛ダイキャストで
アルミより柔らかいので、切削油も不要だろう!
と、甘くみてたのがいけなかったのであります~(^^ゞ
融点が400℃前後と非常に低いのが盲点でした(>_<)

指でこさぐとポロっと外れました

Φ1.0 トウモロコシタイプ・2Fluteエンドミルで
螺旋移動しながらΦ1.6の穴を掘るGcodeにしてたのですが
スピンドル回転数も最高の10000rpmにしてたので
ジワジワと発熱して融点に達して
亜鉛ダイキャストが溶け始めたのです(>_<)

さっきの感触からして
Φ1.6のドリルで掘がした方が良さそう

今度は、モリブデングリスを登場させ(^^ゞ

今度は、スピンドル速度を5000rpmに落として
垂直に掘り下げるだけなので
手動で0.1mmづつ約1秒刻みで掘り下げていき
1mm掘る毎にドリルを穴上まで上げて
穴の中にモリブデングリスを吹き付けてやりました!
深さ7.5mm、良さげな切削屑で、巧く行ったようです

2番目の穴座標を最初に測ってたので、すぐに移動できます

グリスが付いてるので、掃除機で吸えないし
切削屑が飛び散るので、ステージ下にティッシュを敷いております

2番目の穴も終了!

削り方は変えてないけど
3番目の切削屑は、長く巻いてかなりいいですね~

マイクロスコープで穴を確認
最初の穴

2番目の穴
僅かにズレてるような・・・

3番目の穴
ドンピシャですね(^^)

M2タップを準備して
深さ7.5mmの目印にテープを巻いております

1/3~1/2回しては、少し戻してを繰り返して
タップを立てていきます
わりと柔らかいので、ネジ山が崩れそうな感じもしましたが

3ヶ所とも
無事、M2ボルトが入りようになりました!

中タップだったのですが
当然、ネジ山は、最下部まで切れませんので
ネジが入る深さを測ります

4mmちょい、十分固定できるでしょう!

切削屑がべっとりついているので
パーツクリーナーで洗浄します

キレイになりました!

裏側

ネジ箱から探して
取り付けネジは、これにします

深さ4mmのネジ山に対して
丁度良さそうです

ゼンマイを少し巻いておかないと嵌らなくて
作成したギアも嵌めておかないといけないので
なかなか付け難くかったですが
無事、装着して固定できました(*^^)v

楽譜が刻まれたシリンダー(ドラム)を装着!

これは、円筒状のネジで固定されます
切り込みなどなく、製造現場でどうやって組み立ててるんでしょうね~

ネジザウルスで先端をガッチリ挟んで
回して締めていきます

シリンダー(ドラム)が左右に僅かに動く程度まで締めました

そして、櫛歯(コーム)を付けようとしたら
赤丸部のネジ頭が接触することが判り
このネジだけ低頭ネジに変更!

櫛歯を付けて真横から覗きますが
ギリギリ大丈夫のようです
後は、鳴らして診るしかないですね~

では、組み立て後の初テストを動画で!
本来なら、棒で回している「調速機(ガバナー)」が
スタビライザーの役目をして安定して回転し続けるのですが
動きません(>_<)
すんなり動くと思ったんだけどな~
一体どこがいけないのだろう?(@_@;)
やっぱし修理不能のか(~_~)

・・・一晩寝て頭を冷やして考えるに
組立に微妙な所はなかったので
作成したギアが原因であることは間違いないわけで
ギアの溝が浅くて相手ギアとの嵌合が固いのではないか?と
そこで、作成したギアの6個の歯が区別できるように
ギアの円筒部分に赤マジックで点々を書いて

溝を削りたいが、メチャ細い幅なので
Φ0.4とΦ0.5のドリルの先で

写真で上下に滑らせる感じで
極細ドリルなので、あまり力は入れれません
ひと溝づつチマチマ削ります

6個の溝をドリルの先で30往復ほど削ってみたら
まだ連続ではないが、調速機(ガバナー)がさっきより回り始めたぞ(*^^)v
明らかにいい方向だ!これは、いけるかも!
動画で!

更にチマチマ削ること約1時間!
削ったギアに粉が吹いてます

そして、遂に
調速機(ガバナー)が連続して回る様になりました!
ゼンマイをそれほどまで巻いてないけど、2分間を達成!
感動の瞬間を動画で!

所で、調速機(ガバナー)の軸はウォームギヤで
修理したギアとは、この状態で噛み合っています
ゼンマイの力で黒の円形ギアが回転することで
ウォームギヤを回すという、普通では逆の関係なのです
ゼンマイの駆動系では当たり前なのかな~

拡大して動画を観ると
修理したギアの左側の軸が上下にブレています
ウォームギヤの力でそうなる訳ですが
その為に右側の作成したギアと上の黒いギアとの
嵌合クリアランスが大きめじゃないと
ウォームギヤ軸の調速機がスムーズに回らなかったんですね
いや~オルゴールがこんなギミックな構造だったとは!(゚Д゚)

筐体に取り付けるので、ゼンマイの巻ノブを一旦外して
残りのギアを付けます
シリンダーの軸にギザギザがあるので

やや力を入れて嵌め込むだけです
上部の「とっとこハム太郎」を回す為のギアです

筐体に入れようとしたら
黒い破片(赤丸部)が!
元のギアを並べると、明らかにこのギアの歯ですね!
擦り減りじゃなくて、ポッキリ折れてるので
ギアの材質はABSでしょう

では、オルゴールユニットを筐体に入れます

ここで、ちゃんと鳴るか確認を動画で!
やっぱし筐体に入れると音が響いていいですね~
問題ないので組み立てを進めます

筐体の裏から
ゼンマイの巻ノブを付けます

シリンダーの先のギアの相手になる
もう一つのギアを入れて~
オルゴールモジュールを筐体にビスで固定します

上に乗るハム太郎達です

裏にギアがあって
上のハム太郎達のテーブルを回すのです

ハム太郎達を嵌め込みました
しか~し、オルゴールは鳴れど、ハム太郎達が回ってくれません(>_<)

横にして
小物入れ引き出しの所から覗き込むと
テーブルを回すギアが動いてません

赤枠のギアが回ってないのです(>_<)

よ~く観ると
筐体の軸受溝の右側がすり減って
ギアの軸が右にズレてしまい
左側のギアと嵌合しなくなっていたのであります(@_@)

薄いアルミ板で軸受部を補強しようなどとも考えましたが
その軸とギアは、遊びがあって固定されてないので

手っ取り早く
これで軸を固定することにします(^^ゞ

スポンジやティッシュでギアを固定しておいて~

手が震えないように息を止めて(^^ゞ
爪楊枝でUVレジンを軸の両端に浸み込ませる感じで塗って~

紫外線ライトを1分ほど照射して硬化させます

しっかり固定できた様子(^^)
盛り上がったレジンを削って

ハム太郎達を乗せて動作確認を動画で!
同程度のゼンマイの巻き加減で
オルゴールユニット単体の時は2分ほど鳴ってたのが
さすがに負荷が重くなって、1分20秒になった~
もう少しゼンマイを巻けば曲を3回しクリアできるから
修理完了としていいでしょう!\(^o^)/

所で、左側のパーツは

この様に取り付けて
蓋を締めた時に調速機(ガバナー)に当たって
曲の再生を停止させる役目なのですが
ゼンマイの力が残っているのに強制的に停めると
作成したギアやご老体の調速機パーツにも負担がかかって
また壊れるのは時間の問題な気がするので
付けないことにします

ということで
そのパーツは除外して、ハム太郎達を乗せて~

裏側の2つのビスで固定して

小物入れの引き出しを装着して

完璧に修理完了であります\(^o^)/

修理中、かなりの回数聴いてたので
鳴ってなくても
蓋を開けただけで幻聴で曲が聞こえてくるのでありました(^^ゞ
いや~治ってよかった(*^^)v

長難解の修理が終わって、一息つきながら
AliExpressを探してみると~
同じメーカー「Sankyo」のがあるではないですか!
「Sankyoオルゴール用ムーブメント ゼンマイ式」
642円(49%OFF、1500円以上で送料無料)
また、壊れたらこれの楽譜が刻まれたシリンダー(ドラム)だけ
交換したら、可動部は、新品に早変わりですね~(^^ゞ
更にSankyoオルゴールを検索すると
修理したオルゴールユニットと全く同じ分解図がありました
出所:ニデックインスツルメンツ株式会社

「Nidec」・・・どこかで見たような?
思い出しました!
や
で弄ってたあの高性能モーターの会社でした!
その後、頓挫して先に進んでおりません(^^ゞ

「三協精機製作所」⇒「日本電産サンキョー」を経て
親会社が「日本電産」⇒「ニデック株式会社」になって
「ニデックインスツルメンツ株式会社」が現在の正式社名とのこと。
だから、オルゴールに「Sankyo」のエンボスがあるんですね

その昔、三協精機はHDD用モータの有力企業だったそうで
次世代のFDBモータで日本電産に挑む勢いを見せていたらしく
マーティー利用のHDDと意外な所でお世話になっていたのかも?

今や 液晶ガラス搬送ロボットで世界市場シェア80%以上を誇り
 磁気カードリーダ:トップメーカーだそうで
オルゴールから凄い会社に発展してるんですね(゚Д゚;)
そして
1996年:「諏訪湖オルゴール博物館 奏鳴館」開館
2016年:旧日本電産サンキョー(現・ニデックインスツルメンツ)が全面改装
そのホームページを観ると
有料でオルゴール製作体験ができ、組立方の動画があります。
あのシリンダー(ドラム)を固定する円筒ネジを
マーティーは、ネジザウルスでやりましたが
その動画では、何やら簡素な工具、でもよく見えないのです。
製作体験したら謎が解けるでしょう(^^ゞ

いや~、今回は流石に、ダメかと思いましたが
修理できる可能性が低いものが修理できると
その喜びは格別ですね~\(^o^)/

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