2017年7月20日木曜日

小型工作機CNC2418 その22(コントロールボード交換)

注文していたGRBLコントロールボードが届いたので交換します。
えらく早い到着です。
ボード系は初めて購入するのですが
思いの外、大きな箱でやたら厳重に梱包されています。
まず、オリジナルボードの設定値を
CNC2418付属のGRBLcontrol(Candle)で
GRBL Settingの設定値を確認しておきます。
$$コマンドで
*****
$$ <
$0=10 (step pulse, usec)
$1=25 (step idle delay, msec)
$2=0 (step port invert mask:00000000)
$3=5 (dir port invert mask:00000101)
$4=0 (step enable invert, bool)
$5=0 (limit pins invert, bool)
$6=0 (probe pin invert, bool)
$10=3 (status report mask:00000011)
$11=0.010 (junction deviation, mm)
$12=0.002 (arc tolerance, mm)
$13=0 (report inches, bool)
$20=0 (soft limits, bool)
$21=0 (hard limits, bool)
$22=0 (homing cycle, bool)
$23=0 (homing dir invert mask:00000000)
$24=25.000 (homing feed, mm/min)
$25=500.000 (homing seek, mm/min)
$26=250 (homing debounce, msec)
$27=1.000 (homing pull-off, mm)
$100=800.000 (x, step/mm)
$101=800.000 (y, step/mm)
$102=800.000 (z, step/mm)
$110=5000.000 (x max rate, mm/min)
$111=5000.000 (y max rate, mm/min)
$112=500.000 (z max rate, mm/min)
$120=10.000 (x accel, mm/sec^2)
$121=10.000 (y accel, mm/sec^2)
$122=10.000 (z accel, mm/sec^2)
$130=200.000 (x max travel, mm)
$131=200.000 (y max travel, mm)
$132=200.000 (z max travel, mm)

******

新品のボード単品にUSBだけ接続して5Vを供給します。
(まだCNC2418には装着していません)
CNC2418付属のGRBLcontrol(Candle)を起動します。
(私は v1.0.11を使っています)
同様に$$コマンドで見ると
異なっているのは
$110と$111だけです。(赤太文字の行)
つまりX軸とY軸の Maxスピードのみです。
******
$$ <
$0=10 (step pulse, usec)
$1=25 (step idle delay, msec)
$2=0 (step port invert mask:00000000)
$3=5 (dir port invert mask:00000101)
$4=0 (step enable invert, bool)
$5=0 (limit pins invert, bool)
$6=0 (probe pin invert, bool)
$10=3 (status report mask:00000011)
$11=0.010 (junction deviation, mm)
$12=0.002 (arc tolerance, mm)
$13=0 (report inches, bool)
$20=0 (soft limits, bool)
$21=0 (hard limits, bool)
$22=0 (homing cycle, bool)
$23=0 (homing dir invert mask:00000000)
$24=25.000 (homing feed, mm/min)
$25=500.000 (homing seek, m/min)
$26=250 (homing debounce, msec)
$27=1.000 (homing pull-off, mm)
$100=800.000 (x, step/mm)
$101=800.000 (y, step/mm)
$102=800.000 (z, step/mm)
$110=800.000 (x max rate,mm/min)
$111=800.000 (y max rate,mm/min) 

$112=500.000 (z max rate,mm/min)
$120=10.000 (x accel, mm/sec^2)
$121=10.000 (y accel, mm/sec^2)
$122=10.000 (z accel, mm/sec^2)
$130=200.000 (x max travel, mm)
$131=200.000 (y max travel, mm)
$132=200.000 (z max travel, mm)

******

んで、
Candleのコマンドボックスで
$110=5000
$111=5000
と入力すれば設定の変更完了です。
念の為、以下のコマンドも確認してみますが
これらは違いはありませんでした。
GRBLバージョンは0.9j.20150930で同じです。
*****
$G <
[G0 G54 G17 G21 G90 G94 M0 M5 M9 T0 F0. S0.]

$I <
[0.9j.20150930:]

$N <
$N0=
$N1=

$C <
[Enabled]
******

次は、ステッピングモーターシールド A4988の調整をします。
「みら太な日々」師匠のこここれを参考にさせていただきました。
師匠はコイル電流を直接測定することを薦められています。
が、電流測定が面倒なので次の式でVREFFで調整します。
師匠m(_ _)m

電流制限値は、
VREFF:半固定VRのセンター端子の電圧
から次の式で決めるということです。
 Current Limit = VREF × 2.5

CNC2418を購入したセラー「DZT 's store」で
同じ型のステッピングモーターの諸元を見ると。

current/phase: 1.33A
とあります。

で計算して
1.33÷2.5=0.532 なので
0.5Vに調整しようと思いましたがーー
オリジナルでうまく動いているので
それに合わせるのがよかろうもんと思い立ち。
オリジナルボードのA4988を測定してみると
XYZ全部 0.65Vになっています。
VRもセンター位置ではなく傾いた位置なので
一応、調整されて出荷されていると考えていいようです。
計算より高めですが
長時間動かした時にステップングモーターの発熱は許せる程度だったし
トルクも高くなっているはずなので
結局、0.65Vにすることにします。
(Z軸用がやや発熱大ではありますが)
たまにはアナログで!
細かい数値を気にせずに調整できます。
設定が終わったら
A4988に付属の小~さい放熱フィンを張り付けます。

仕上げに
A5端子がまた壊れると困るので
外付け保護ダイオードで強化します。
手持ちの1S1588を2本加工します。
汎用小信号用シリコンダイオードです。
A5端子の裏にダイオードをハンダ付けします。
銅テープを張って最右上の5Vに接続しています。
久しぶりの細かいハンダ付けでしたがうまくいきました。
さすがに拡大鏡は使いました。
このボードはオジリナルと違って
チップ部品も全て表側に実装されていました。
CNC2418にボードを付け替えケーブルを接続します。

GRBLcontrol(Candle)を起動し
ジョグから確認していきます。
X軸、Y軸は100mm、Z軸は30mm移動させて
スケールで大きく狂っていないことを確認。OKです。
スピンドルをON/OFF、回転数を変えます。OKです。


ゼロ点探索ボタンを試します。

Z軸が下がってきて、下に接触するとすぐ止まりました。
エラーはでていません。
これでまたプローブ機能が使えます。

一応、$$コマンドで設定の確認です。
$110=5000.000
$111=5000.000
になっています。OKです。
交換作業、無事完了です!
ボード丸ごとなので、わかってしまえば、とても簡単な作業でした。

所でこのGRBLコントロールボード
CNC2418を購入したセラーより安かったのですが
オリジナルと違う所があります。
リミットスイッチ用の端子が、
X軸とY軸は2個ありますが、Z軸用が1個しかなく、
隣のpinは、MEGA328Pの15pinに接続されているので
リミットスイッチを使われている方は、一考されてた方がいいでしょう。
それとチップ部品が全て表面に付いています。
ということでアフィリンクは止めておきます。

5 件のコメント:

昔青年 さんのコメント...

ステッピンウモーターの型番が当方のと違っていますね。
17HS1352-P4130でした。仕様は、ほぼ同じですね。
コントローラの電流調整参考になります。あわせて、保護用Diを入れておきます。(笑)
ところで、GRBLのセッティングですが、当方のステッピングモーターは、1パルス1.8度とありますので、200パルス/1回転 X,Y,Z 800/mmとなっているのは、1mm送るのに800パルス必要と理解していいのでしょうか?
ボールねじの移動量データを見つけられなかったので自己解決できていません。よろしければご教授ください。

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

私のも17HS1352-P4130です。
セラーの写真を見るとこの品番になっていますが
model no.:L42BYGH34-1334Aですね~
見落としていました。(-_-;)
2相8磁極HB型(ハイブリッド型)というものですね。

ステッピングモーターはマイクロステップという方法で駆動していますので
モーター自体の1パルスの回転角度より細かく制御できるのです。

東芝のサイトです。
https://toshiba.semicon-storage.com/jp/design-support/e-learning/stepping_motor/chap3/1274640.html
3章の7、8、9、10を見ていただくと
大体の原理がわかると思います。

A4988は、1/1、1/2、1/4、1/8、1/16ができます。
普通はボード側に調整のジャンバーピンがあるのですが
このボードは専用で起こされているようで固定です。

私のはボールネジではなく普通の台形ネジです。
モーター単体は1.8°/パルスですから
200パルス/1回転となります。
ざくっと測ると1回転で4mmですね。
800パルス/mmの設定になっているということは、
1回転で3200パルス出ていることになります。
3200÷200=16なので
A4988は1/16モードのマイクルステップのはずです。
つまり最小角度 1.8÷16=0.1125°/パルス
1パルス:0.00125mmになります。
この計算、間違っていたらすみません。
お陰でマーティーも勉強になりました!

昔青年 さんのコメント...

ご教授ありがとうございました。
さっそく、東芝の解説読みました。イラストの説明わかりやすかったです。それと、当方の送りねじも台形ねじです。改めて、台形ねじとボールねじの違いを調べなおしました。
某HPのボールねじの解説のイラストにあったナットの形が、CNC2418のものと同じでしたので、ボールねじと思い込んでしまいました。(言い訳ですー笑ー)
考えてみれば、ボールねじ使用なら売り手がアピールしないはずがないですね。
台形ねじ(外形8mm)で検索したところ、ピッチ1.5mmとありました。また、よくわからなくなりました。

マーティーの工房日誌 さんのコメント...

これは、2条ネジというのですね。
この絵が分かり易いでしょうか?
http://www.yamato.cc/technology/tajoneji.html
現物の溝をなぞって見てください
隣の溝ではなく1つ飛んだ溝に行くでしょう!
何と溝が2本あるのです。
私も初めて知りました!
ピッチは2mmですね。
普通のスケールで測りましたが
AliExpressに直径8mmで2mmピッチの台形ネジが
沢山あるので2mmピッチだと思います。
2条ネジで2mmピッチなので
1回転の移動距離=”リード”というらしい
は、2倍の4mmになるということです。
3条ネジってのもあるようです。
ここも分かり易いです。
http://www.m1-seiko.co.jp/products_screws.html
勉強になりました!

昔青年 さんのコメント...

わざわざ調べていただきありがとうございました。
ねじのピッチに多条のものがあるとは!
ピッチ×条数=リード(移動量)
これで、マーティーさんが計算されたパルス数と、移動量の関係が理解できました。現物の送りねじに触れてみて体感してみます。お手数おかけしました。この知識は、結構CNCの理解(設定上)に有益と思えます。ありがとうございました。