2019年3月15日金曜日

小型工作機CNC2418 その69(CT電流センサ)

ここんとこ、ステッピングモーターの電流ばかり見ています。
随分前に、このホール素子の電流センサモジュール ±5Aのを使ってみました。
一応、F特は、DC~80KHzのようです。




ホール素子ではノイズが多過ぎて、階段波を確認できないほどでした。
これは、F300(62.5Hz)、約1Ap-pなので
歪は、ほとんどなく正弦波状の階段波のハズなのですが...
ということで、ちょっと前に、これを入手しています。
1000:1のCT(Current Trans)の電流センサです。
トランスなのでDCは、見れませんが、ノイズは、少ないはずです。
OP-AMPで増幅されて、電圧出力されます。
US$ 1.85(10% OFF)

2個買って、両方共、半田ボールが残っていました(赤丸部)
簡単に取れましたが...(´-﹏-`;)
DCが見れないことだけは確かだが、感度や周波数特性は載っていません。
中央のOP-AMP LM358と青のポテンショメータでGain調整できるようです。
定格:5Aとあるだけなので、ドンピシャに調整してあれば、
5Ap-p ⇒ 0~5Vに変換されるだろうから
1A/V程の感度になっているのではないかと思われます。
裏側
「HW-670」で回路図を探しますが見つかりません。
CTに紫外線ライトを当てると、”ZMCT103C”の文字が見えました。
「ZMCT103C」で回路図を探していると、
電子工作専科さんのここにCTセンサの詳しい説明がありましたm(_ _)m

更に、こちらには、回路図を起こされて
LTSpiceでシミュレーションまでされています。
マーティーのと部品番号だけの差みたいなので、回路図を起こせそうです。
電子工作専科さんありがとうございますm(_ _)m

で、電流センサを取り付けけて波形を見るわけです。
左:CNC2418のコントロールボード(Woodpecker)
右:ステッピングモータードライバ(TB6560ボード)
CTセンサの5V電源をWoodpeckerから取って
CTの穴にステッピングモーターの赤線(-A/2B)を通しています。
所が、最初の波形がこれ!
F500、Peak 1A、Normal Decayモードで
X軸をF500で移動しているのですが、波形がメチャクチャなのです(T_T)
いくらなんでも、これじゃフルスッテプの方形波に近いです。
ここで、センサの応答がおかしい為と思い込み、すぐに使わなかったのです。
結局、Decay調整が悪いのと、CT電流センサのAMPがサチっていて、
合体した波形だったのです。
F100でも、正弦波に近いけど、こんなにイビツでした。
ということで、DC電流も見たかったので
一時、CTセンサは諦めて、この0.22Ω抵抗を使っていたわけです。
TB6560の設定も落ち着いたので、改めてCT電流センサを見てみます。
TB6560の設定後の電流を見ると
F500、Peak 1A、25% Decayモードです。
この波形なら、OP-AMPがサチっているとすぐにわかります。
TB6560、F500、Peak 1A、25% Decay
CTセンサボードのポテンショメータでGainを下げていくと
まともな波形になりました!
上と同じ条件:F500、Peak 1A、25% Decay です。
F500なので、104.2Hz
ノイズがなくキレイで、歪の状態もよくわかります。
なかなか良さそうです。
TB6560、F500、Peak 1A、25% Decay
CTセンサは、2個買ってたので、A/B相電流を同時測定!
TB6560は、Peak 1Aに設定しているので
上よりGainとちょっと下げて、ちょうど 1V/Aに調整してます。
0.5V/DIVレンジなので、0.5A/DIVになっているハズです。
50% Decayモード、1A、F500
黄色:-A/2B(赤リード線)
水色:ーB/1B(黒リード線)
TB6560、F500、Peak 1A、50% Decay
観測中の全景!
CTセンサ使うとGND基準にオシロのプローブ当てれるので
2波同時に観測できます!
まあ、4chのオシロで差動にすれば、抵抗での観測も波形見れるのですが、
そんなオシロ持ってないので...(T_T)
0.22ΩとCT電流センサで比較してみます。
電流波形の周波数は、
1/16 Microstep、800step/mmに設定で、
1回転(1波長)で16step x 4 = 64step なので、
 周波数[Hz] = F値mm/min ÷ 60sec x 800step/mm ÷ 64step/回転
   F10 =     2.8Hz = 480msec
   F50 =   10.4Hz =   96msec
   F100 =   20.8Hz =   48msec
   F120 =   25.0Hz =   40msec
   F150 =   31.3Hz =   32msec
   F200 =   41.7Hz =   24msec
   F300 =   62.5Hz =   16msec
   F500 = 104.2Hz =     9.6msec
 F1000 = 208.3Hz =     4.8msec
 F2000 = 408.6Hz =     2.4msec
となります。

ここからは、A4988で見ています。
右側のCTセンサの方が、Peak 0.2DIV程高めですが
これを基準にFeedをF10まで下げていきます。
ちなみに、左側の0.22Ωで観測している波形は、F10までPeak変化なしです。
F500、104.2Hz
F300、62.5Hz
CTセンサ、0.2DIV程下がって、左側と同等になりました。
F200、41.7Hz
CTセンサ、左側より僅かに低いです。
F150、31.3Hz
CTセンサ、F500から0.4DIV下がった感じです。
F100、20.8Hz
CTセンサ、急に下がって、F500から0.6~0.7DIVdownです。
この辺が、F500から30%downなので-3dBで
カットオフ周波数:20Hz付近ということになります。
F50、10.4Hz
CTセンサ、F500から半分以下、1.2~1.3DIVdownです。
F10、2.8Hz
もはや、CTセンサでは、観測できません。
妙な波形がでてるということは、そこだけ歪んでいるのだろうか?
階段波が微分された感じもしますが、
レンジは変えてないのに急に大きなヒゲ波形ってのも妙です。
ということで
このCT電流センサでは、
波形だけ観察するならF50もいけるのでしょうが
値も見るならば、F200~300以上でしか使えないという感じです。
たぶん、50/60Hzの電気製品の消費電流専用なのかもしれません。

A4988でFeedを早くする方は、比較し忘れましたが
TB6560でのF2000、408.6Hz波形です。
CTセンサのレベル調整してない時なので、レベルは、比較できませんが
高調波を含む三角波で左右は相似波形になっているので
CNCのFeed速い方を観測する分には問題なさそうです。

ところで、0.22Ωで見たA4988の電流波形
F50 と F500でPeakが変化してないのです!
F50でもリップルもなくPeak電流が下がりません。
A4988
TB6560をもう一度よく確認する必要があります。(´-﹏-`;)

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